『渋滞学』西成活裕著 vol.50
こんにちは、
本日の一冊は、
『渋滞学』西成活裕著です。
帰省前に、目を通しておくといいかもしれません。
渋滞の話です。
さまざまな。
人混みから、交通渋滞、インターネットの渋滞まで。
第23回、講談社科学出版賞受賞作品の
『渋滞学』ですが、
これは読む人が読めばいろんな
ビジネスに活用できるのではないでしょうか。
本来は建築業界、交通業界、航空業界、
流通業界の方によいと思うのですが、
広告業界、メディア業界の方が読めば
おそらくいろんなアイデアが浮かぶはずです。
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『渋滞学』(西成活裕著/新潮社)<Amazonで購入>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106035707/withup-22/ref=nosimニュートンが考えた力学の基本原理は実は三つの法則からなる。
1)「慣性の法則」、2)「作用=反作用の法則」、3)「運動の法則」である。実は知っていると日常生活でも便利な式だ。それは
「リトルの公式」といわれているもので、
待ち時間 × 人の到着率 =待ち人数 というものだ。道路での交通渋滞による経済損失は、
年間およそ120兆円と言われている。たとえば、あるカーブのところでいつもきまって夕方に
渋滞が起こっていたという。その原因を調べてみると、
実はカーブの出口方向が西向きになっていた。
運転手は急にカーブの出口で
西日を見てしまうために驚いて減速する。高速道路では、車間距離がおよそ40m以下に
なったときが渋滞の始まりである。群衆の状態はその動因によって
「会衆」「モッブ」「パニック」の3通りに分類できる。駅構内の流れは、実は鉄道関係者だけでなく
広告関連業界も注目している。なぜならば、
人の歩行速度が遅くなるところは、それだけ周囲に気が配れるので
広告を見る確率も高くなるからだ。私がいつも記憶に残るポスターは、地下鉄丸ノ内線本郷三丁目の
駅の上りエスカレータ付近に貼ってあるもので、
ここは常に電車から降りた人が上りのエスカレータ待ちのために
滞留しているところだ。ここまで計算してこのポスターが貼って
あったとしたら、この広告スペースに気付いた人は素晴らしい。ちなみに航空機は向かい風の状態で発着するため、
北風時と南風時で滑走路上を走る方向が正反対に変わる。航空機も滑走路が主なボトルネックとなって渋滞する。
また、物流や生産ラインでの渋滞も渋滞学の対象である。体内の渋滞は様々な病気と関係している。
参照:
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というわけで、
●「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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「安定」と「不安定」の間にヒントあり。
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それにしても「学」は楽しいですね。
「失敗学」や「希望学」も最初に登場したときは
本当に驚きましたが、慣れてしまえば
どうやって体系化されたのだろう?
と、そんなところが気になりだします^^
解明、謎解きの要素がある「渋滞学」は、
どこか知的なサスペンスのようです。
「渋滞」が面白いなんて言ったら怒られそうですが
「渋滞学」は面白い。
「学」の奥深さ。
勉強になります!