『問題解決に効く「行為のデザイン」思考法』(村田智明著/CCCメディアハウス)vol.324
こんにちは、
本日の一冊は
『問題解決に効く「行為のデザイン」思考法』(村田智明著/CCCメディアハウス)です。
サムシング・インサイド、です。
これからの時代に
絶対に必要な考え方に遭遇!
「行為のデザイン」です。
これは何かというと、
形状や色を考える前に
お客さんの行為それぞれを
時間軸で追ってみよう!
で、それについて
気づいたことを記録しよう。
ということです。
本書に書いてあった、
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「取扱説明書を読めばわかる」というのは
メーカーの怠慢です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
という言葉にしびれました!
なにしろ私は前から、
説明書の類をさいごまで
ちゃんと読めた記憶がありません。
デザインに関する
バグってすごくおもしろい
考え方だなと思いました。
よくお店などで、
「押す」のかと思ったら
なかなか開かず困っていたら、
なんと、
引き戸の扉だった!
みたいなことってありますよね。
この本でも紹介されていますが、
・ジャケットのあとのズボンの掛けにくさ
・エレベーターボタンの開閉のわかりにくさ
・行かないとわからないエスカレーターの向き
など、
ユーザーの行為を止める
「バグ」がたくさんあるわけです。
デザインプロセスを一目みて
わかるようにした、
148ページはぜひチェックしておいてください。
さらに!
数値化できない感性価値の分類表は
166ページと167ページに
紹介されています。
・感覚感性価値
・創造感性価値
・技術感性価値
・啓発感性価値
・文化感性価値
・背景感性価値
これはすごいですね。
ひとくちに、
五感が大事!
と言っていた自分を
反省してしまいました。
経営者、技術者、デザイナープランナー、
マーケター、営業、プロデューサーなど
あらゆる人たちが
理解しておかねばならないプロセス!
だと思いました。
あとなにより、
面白いなと思って
読み進めていましたが、
やはりと思ったことはこれ。
この著者は大学ではなんと、
「物理学」を学んでいたそうです!
就職時にデザインの道を選んでいる、
いわば異端児。
いいですね。
こういうのはやはり面白いです。
そういえば、
以前のメルマガでお伝えした
「ダブルメジャー」(二つの専攻で学位を取ること)
について話したことを思い出しました。
Vol.296 なぜビートルズはリバプールから出現したのか?に答えられますか。
http://www.shirayu.com/letter/2015/000599.html
「デザイナーだけが考えるデザインは時代遅れ」
ということですね。
想像力がない人には大変な時代ですが、
面白い時代になってきた!
と私は思います。
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『問題解決に効く「行為のデザイン」思考法』(村田智明著/CCCメディアハウス)<Amazonで購入>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484152215/withup-22/ref=nosim
世で求められているデザインを時間軸で辿っていくと、必ず三つのプロセスを経ます。
それは、プランニング・可視化(ビジュアライズ)・告知(アドバタイジング)です。
デザイナーだけが考えるデザインは時代遅れです。
「行為のデザイン」では観察や分析よりも重視していることがあります。
それは人の想像力です。
しかし「行為のデザイン」を経ればプロダクトを開発する段階で
それらユーザーの行為を止める「バグ」を事前に発見し、
解消することができるのです。
不親切なデザインはユーザーの時間を奪ってしまいます。
特に、医療機器は時間軸で考えなければいけない代表的なプロダクトです。
時間軸に沿って流れる美しい行為には、理想的な手本がたくさんあります。
それは「道」がつく日本の文化です。
ユーザーにとってわかりにくいインターフェイスはプロダクトにとって
大きな「バグ」となります。なぜなら使い方がわからなければ
行為そのものが始められないからです。
同じ目的でも「人」を変えると手段が変わります。
私は、人の一生を超えて愛されるプロダクトやサービスには
「サムシング・インサイド(Something inside)」が宿っていると
考えています。「サムシング・インサイド」とは、精神的なもの、
感情的なものなど、人間に影響する魅力や、最後に残る根幹のことです。
バグは八種類にパターン化でき、それぞれソリューションが考えられます。
デザインには美しさがなければいけません。美しさの要素は大きく分けて
三つあります。一つは「造形の美しさ」、二つ目は時間軸で流れる
「行為の美しさ」、三つ目はプロダクトやサービスの底にある
「考え方の美しさ」です。
最後に、最強の感性として「啓発感性」があります。ここに入るのは
単なるモノを超えた影響力を持ち、モノによって自分の考えや
価値観まで変えてしまうものです。
参照:
『問題解決に効く「行為のデザイン」思考法』(村田智明著/CCCメディアハウス)
<Amazonで購入>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484152215/withup-22/ref=nosim
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というわけで、
▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
┌───────────────────────────────────┐
├○
├○ 発見できることは、やさしさである。
├○
└───────────────────────────────────┘
ちなみに8つのバグは、
著者はこのように
パターン化しています。
1.矛盾のバグ
2.迷いのバグ
3.混乱のバグ
4.負環のバグ
5.退化のバグ
6.精神的圧迫のバグ
7.記憶のバグ
8.手順のバグ
です。
矛盾のバグ、
というのは景観をきれいに守ろう!
などと掲げている看板などが
きれいじゃなかったりするよね、
という矛盾バグです。
ぜひ他のバグについても
詳細を読んでみてくださいね!