『マネジャーのジレンマ』上村敏彦著 vol.129
本日の一冊は
『マネジャーのジレンマ』上村敏彦著です。
バッファ、です。
経営者として、
嗅覚が働く。
これ、非常に大事な要件だと思っています。
なぜなら、
経営者は「外」に対して敏感であること、
そこに対応して先手を打てること、
これこそが役割です。
ただ、当たり前ですが
「外」だけ見ていても会社は動きません。
かならずヒトがついてまわります。
ヒトが見えていないと
ダメ。
「数字」を見ながらも
「現場の人間の動き」が見えているか?
その情報を握っているのは
有能なマネジャーです。
この本の正しい使い方は、
マネジャーにプレゼントする。
そして、この本をネタに話をすること!
さりげなく。
なにげなく。
有能なマネジャーを活かせないような
組織では先がありません。
バッファ(緩衝剤)がない床って、
ちょっときついですよね。
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『マネジャーのジレンマ』(上村敏彦著/すばる舎)<Amazonで購入>
http://amzn.to/uJ813aマネジャーの置かれている独特な環境とは何か。
それは「上と下に挟まれている」ということです。
つまり、上と下、どちらからも「あっち側」なのです。「マネジャーとはジレンマの中で成果を出すのが仕事だ」ということです。
マネジャーが取るべき情報には、2種類あります。
「管理情報」と「現実情報」です。
(略)この2つの種類の情報のすべてを得ようとするのではなく、
「管理情報」と「現実情報」の2つの間にある「差」、
つまり「乖離」を見るのです。マネジャーとしてできることは、
現場が振り回されるのを最小限に防ぐことです。上位層が嫌うのは、不意打ちと、自分が知らないことです。
私が新商品の開発にたずさわって、まずしたことは、
「関係部署すべてに知り合いをつくる」ということでした。すべての権限が欲しければ経営者になるしかないのです。
「早すぎる仮説」「検証されない仮説」は弊害しか生みません。
その最終的な判断基準とは「顧客ならどう思うか」です。
マネジャーが判断に迫られたとき、考えなければならないのは
「どうすればうまくいくか」だけではありません。
「どうすればヒトが育つか」
「どうすればプロセスをよくすることができるか」
も同時に考えて手を打たなければなりません。マネジャーは正しさよりも、
「機能するかどうか」を最優先しなければなりません。経営層とマネジャーでは、ものごとの捉え方に違いがあります。
その違いが最も大きく現れるのが「リスクの捉え方」です。経営層と話をするときに、決して使ってはいけない
NGワードがあります。それは「わかっています」
「これからやろうと考えていたところです」などです。私がかつて上司に言われて、叱られているのに、
何となくうれしかった言葉は、「お前らしくないな」でした。人が自らのミスや短所を改めるときは、
その場で注意され、「なるほど」と腑に落ちたときです。参照:
『マネジャーのジレンマ』(上村敏彦著/すばる舎)
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というわけで、
▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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├○
├○ 具のないサンドイッチを食べたいか?
├○
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判断に迷ったら、
お客さんはどう思うか?
これ、本当に大事ですね。
全部が優先なんて
あり得ないわけですから。
「どっちか優先順位を決めてほしいと食い下がると、
『ぜんぶ優先』という一言で片づけられました」
という著者のエピソードが紹介されていました。
でもこれ、経営者としては
笑って片づけられないですよね。
人が動けない発言は意味なし!
気をつけなければ。
肝に銘じます。