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BOOK REVIEW書評

『マネジャーのジレンマ』上村敏彦著 vol.129

本日の一冊は

『マネジャーのジレンマ』上村敏彦著です。

 

『マネジャーのジレンマ』上村敏彦著

 

バッファ、です。

 

経営者として、
嗅覚が働く。

これ、非常に大事な要件だと思っています。

なぜなら、
経営者は「外」に対して敏感であること、
そこに対応して先手を打てること、
これこそが役割です。

ただ、当たり前ですが
「外」だけ見ていても会社は動きません。
かならずヒトがついてまわります。

ヒトが見えていないと
ダメ。

「数字」を見ながらも
「現場の人間の動き」が見えているか?

その情報を握っているのは
有能なマネジャーです。

この本の正しい使い方は、
マネジャーにプレゼントする。
そして、この本をネタに話をすること!

さりげなく。
なにげなく。

有能なマネジャーを活かせないような
組織では先がありません。

バッファ(緩衝剤)がない床って、
ちょっときついですよね。

 

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『マネジャーのジレンマ』(上村敏彦著/すばる舎)

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マネジャーの置かれている独特な環境とは何か。
それは「上と下に挟まれている」ということです。
つまり、上と下、どちらからも「あっち側」なのです。

「マネジャーとはジレンマの中で成果を出すのが仕事だ」ということです。

マネジャーが取るべき情報には、2種類あります。
「管理情報」と「現実情報」です。
(略)この2つの種類の情報のすべてを得ようとするのではなく、
「管理情報」と「現実情報」の2つの間にある「差」、
つまり「乖離」を見るのです。

マネジャーとしてできることは、
現場が振り回されるのを最小限に防ぐことです。

上位層が嫌うのは、不意打ちと、自分が知らないことです。

私が新商品の開発にたずさわって、まずしたことは、
「関係部署すべてに知り合いをつくる」ということでした。

すべての権限が欲しければ経営者になるしかないのです。

「早すぎる仮説」「検証されない仮説」は弊害しか生みません。

その最終的な判断基準とは「顧客ならどう思うか」です。

マネジャーが判断に迫られたとき、考えなければならないのは
「どうすればうまくいくか」だけではありません。
「どうすればヒトが育つか」
「どうすればプロセスをよくすることができるか」
も同時に考えて手を打たなければなりません。

マネジャーは正しさよりも、
「機能するかどうか」を最優先しなければなりません。

経営層とマネジャーでは、ものごとの捉え方に違いがあります。
その違いが最も大きく現れるのが「リスクの捉え方」です。

経営層と話をするときに、決して使ってはいけない
NGワードがあります。それは「わかっています」
「これからやろうと考えていたところです」などです。

私がかつて上司に言われて、叱られているのに、
何となくうれしかった言葉は、「お前らしくないな」でした。

人が自らのミスや短所を改めるときは、
その場で注意され、「なるほど」と腑に落ちたときです。

参照:
『マネジャーのジレンマ』(上村敏彦著/すばる舎)
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
┌───────────────────────────────────┐
├○                                
├○ 具のないサンドイッチを食べたいか?             
├○ 
└───────────────────────────────────┘

判断に迷ったら、
お客さんはどう思うか?

これ、本当に大事ですね。

全部が優先なんて
あり得ないわけですから。

「どっちか優先順位を決めてほしいと食い下がると、
『ぜんぶ優先』という一言で片づけられました」

という著者のエピソードが紹介されていました。

でもこれ、経営者としては
笑って片づけられないですよね。

人が動けない発言は意味なし!
気をつけなければ。

肝に銘じます。

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