『「経験知」を伝える技術 ディープスマートの本質』 ドロシー・レナード著、ウォルター・スワップ著 vol.90
こんにちは、
本日の一冊は
『「経験知」を伝える技術 ディープスマートの本質』
ドロシー・レナード著、ウォルター・スワップ著です。
言語化、不可能領域です。
ずっと以前から興味がある
私のテーマ。
それは、「経験知」です!
言語化や数値化が簡単にできない領域。
もうこれは本当に
新製品開発、イノベーション、
知識転移、組織マネジメントに
関わる方は一読してもらいたいと思います。
たとえば、
手術前に、執刀医にいちばん尋ねたいことは何か?
ということです。
それはいったい、何を尋ねているのでしょうかね。
どんな分野にせよ
エキスパートの脳でも移植しない限り、
その人がいなくなってしまえば
その「経験知」は消滅です!
危機感と不安感を感じます。
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『「経験知」を伝える技術 ディープスマートの本質』
(ドロシー・レナード著、ウォルター・スワップ著/ランダムハウス講談社)<Amazonで購入>
http://amzn.to/cAdmlrディープスマートは組織を動かすエンジンだ。
組織の中には、頭や手に直感や判断力や
知識(目に見えるものもあれば、目に見えないものもある)を
蓄えている人たちがいる。このようなエキスパートと呼ぶべき人
たちのもっている知識こそが。ディープスマートだ。「価値の創造は変革期に起きる」のだ。
いまや優秀なマネジャーたるためには、ディープスマートを
理解することはもはや選択科目ではないということだ。
バランスシートの読み方を学ぶのと同じくらい大事な必修科目なのだ。手術前に、執刀医にいちばん尋ねたいことはなんだろう?
ある人がディープスマートをもっているかどうかは、
大量の情報の海からパターンを見いだす能力があるかどうかでわかる。手術を受ける前に気にすべきなのは、執刀医がどんな立派な大学を
卒業しているかでも、大学時代に生化学の授業で「A」を取った
かどうかでもなく、同じ手術を何回成功させているかなのだ。すでに知っているなにかと結びつかない限り、
情報は知識にならない。あらかじめシミュレーションをするねらいは、新しいアイデアに対して
精神を開くこと、つまり新しいレセプターをつくることにある。レセプターがないと、情報は単なる情報のまま。
ただのデータにすぎない。知識にはなりえないし、
ましてやディープスマートにもなりえない。人間の顔には四三の筋肉があり、そのほとんどは
もっぱら感情を表現する役割を担っていると言われる。
(略)このように微妙な違いを判別する能力は、
ディープスマートの一つの特徴だ。エキスパートは、例外的状況にも気づきやすい。
つまり、専門的知識は無意識に育まれるので、
知識の意識的な移転には限界がある。たとえば新製品開発の過程で、デザイナーは一般に美学(形式)
に関心をもつのに対し、エンジニアは機能に関心をもつ。
BMWのデザイナーたちは、ミリ単位でデザインを差別化する
能力についてディープスマートを育んでいる。「派閥意識」は、二〇〇三年のスペースシャトル「コロンビア号」
の事故を招いた一因とされている。第一に、重要なディープスマートをもつ人材を
見いだすことは、それ自体に価値がある。
参照:
『「経験知」を伝える技術 ディープスマートの本質』
(ドロシー・レナード著、ウォルター・スワップ著/ランダムハウス講談社)
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というわけで、
●「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「知の移植」を怠っていないか?
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大変残念なことは、
この本の半分も今日のメルマガでお伝えできて
いないのだろうなということです。
知恵を活用する前に、
まず何を知っておく必要があるのか。
専門知識は何で構成されているのか。
線を引いているところが膨大だと
どこを選ぶか本当に大変です。