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BOOK REVIEW書評

『戦略読書日記 〈本質を抉りだす思考のセンス〉』(楠木建著/プレジデント社)vol.215

こんにちは、

本日の一冊は

『戦略読書日記 〈本質を抉りだす思考のセンス〉』

(楠木建著/プレジデント社)です。

 

『戦略読書日記 〈本質を抉りだす思考のセンス〉』(楠木建著/プレジデント社)

 

 

スタイル、です。

 

 

副題がいいんですよ。

・本質を抉(えぐ)り出す思考のセンス

いいな、いいな。
どのワードも全部好き!

ただ、出版社の意向でおそらく
こういうタイトルになっている。

『戦略読書日記』

ですが、これは本当に
タイトルにだまされてはいけないです。

日記ではありません。
書評でもありません。
読書法を教えるものでもありません。

ビジネススキルの類も、
いっさい書いてありません。

じゃあ、何が書いてるねん!
おい!

ですね。

あえていうなら、
戦略と経営の本質。

何度もしつこいくらい言っておりますが、
「本質をはずす」とダメなわけですよ。

私のまわりの経営者はみなさん
本当にセンスがある。
だからコンサルの仕事が楽しくて
続けられるわけです。

ただ、センスってなんや!
説明して!

となったときに、
どうにも伝え方が難しいわけです。

ただうまい伝え方が見つかりました。
それはのちほど紹介!

今回ですね、ご紹介する引用部分ですが
泣く泣く削るところばかりでした。

とにかく、この本には本好きには
たまらない仕掛けもあります。
ぜひ、読んでください。

本を閉じたあと、おそらくあるアクションが
間違いなく起きると思います。
本好きであれば、必ずね!

 

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『戦略読書日記 〈本質を抉りだす思考のセンス〉』(楠木建著/プレジデント社)

<Amazonで購入>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833420546/withup-22/ref=nosim

「担当分野」がないのが経営者の仕事だ。

経験の量と質、幅と深さが「引き出し能力」を形成する。

読書は経営のセンスを磨き、戦略ストーリーを構築するための筋トレであり、
走り込みである。即効性はない。しかし、じわじわ効いてくる。

戦略家は常に「全体」の「綜合」をする人でなければならない。

戦略づくりは民主主義ではうまくいかない。

誰もが喜ぶということは、本当に喜ぶ人は誰もいないのと同じである。

スキルは取り換えがきく。センスこそが貴重である。

戦略は、全体がゴールに向かって動いていく動画、
流れるようなストーリーでなくてはいけない。

ノーベル賞を取った経済学者、ハーバート・サイモンが素晴らしい
言葉を残している。「情報の豊かさは注意の貧困をつくる」。

情報のインプットを増やしていけば、自然とアウトプットが
豊かになるということは絶対にない。
情報と注意のトレードオフを考えると、実態はむしろ逆である。

このように、何かを考えるとき、それが「何ではないか」を合わせて考えると、
一つひとつの思考がソリッドになり、物事の本質が見えてくる。

「綜合」というとすぐに「シナジー」とか「組み合わせ」という言葉が
出てきがちだ。しかし、ストーリーという戦略思考の神髄は、
組み合わせよりも「順列」にある。

物事の時間的な順番に焦点を合わせるからこそ、因果関係が明確になり、
戦略に「動き」が出てくる。「流れ」を持ったストーリーになる。

知識の質は論理にある。知識が論理化されていなければ、
勉強すればするほど具体的な断片を次から次へと横滑りするだけで、
知識が血や骨にならない。

参照:
『戦略読書日記 〈本質を抉りだす思考のセンス〉』(楠木建著/プレジデント社)
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
┌───────────────────────────────────┐
├○
├○   溶けてなくなるものなど、捨て置け。
├○
└───────────────────────────────────┘

私がしびれたフレーズのひとつ。

↓ ↓ ↓
センスをつかもうとすれば、
その人の「スタイル」を見なくてはならない。
「その人の固有のセンスが
観察可能な行動や振る舞いとして表出したもの」
がスタイルである。
↑ ↑ ↑

この部分ですね。

「スキル」って
何級です、何段です、スコアいくつです、
と言えますが、
「センス」にはその指標がない!

でも、
経営においてセンスというのがいかに大事か
ということを私は知っているので、
私はつねに「観察大魔王」になっているのでしょうね。

ま、そんなの私の前に相談にやってくる
経営者のみなさんはわかっているはず。

だから、これまた楽しい!

 

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