『未来の年表』(河合雅司著/講談社現代新書)vol.410
こんにちは、
本日の一冊は、
『未来の年表』(河合雅司著/講談社現代新書)です。
コンパクト、です。
読んでいて、
久々にどんよりとした
気分になってしまいました。
ですが、
これが日本に起こる
現実なのですね。
日本の年表はこんな感じ、
だそうです。
2017年 「おばあちゃん大国」に変化
2018年 国立大学が倒産の危機へ
2020年 女性の2人に1人が50歳以上に
2021年 介護離職が大量発生する
2022年 「ひとり暮らし社会」が本格化する
2023年 企業の人件費がピークを迎え、経営を苦しめる
2025年 ついに東京都も人口減少へ
2026年 認知症患者が700万人規模に
2027年 輸血用血液が不足する
2033年 全国の住宅の3戸に1戸が空き家になる
著者からの未来への提言10個が
ラストの方で掲載されていました。
データの事実を
突きつけられたあとなので、
なかなかそこに希望を見出す前に
打ち砕かれる感がすごい本でした。
とにもかくにも、
輸血用血液が足りなくなるなんて、
信じられません。
人口減少が、
こんなに恐ろしいことだとは
思っていませんでした。
現実を直視しないといけませんね。
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『未来の年表』(河合雅司著/講談社現代新書)<Amazonで購入>
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2015年時点において1億2700万人を
数えた日本の総人口が、40年後には
9000万人を下回り、100年も経たぬうちに
5000万人ほどに減る。われわれが目指すべきは、
人口激減後を見据えたコンパクトで
効率的な国への作り替えである。国連の定義では、高齢化率
(総人口に占める65歳以上人口の割合)
7%を超えると「高齢化社会」、
14%を超えると「高齢社会」とされる。大学がどこに立地しているのかが
問題なのではなく、18歳人口の
絶対数が減少することが課題なのである。最も懸念されるのが“介護難民の大量発生だ。
政府が「施設」から「在宅」へと
介護政策の方針をシフトさせている
ことに加え、急増する要介護者に施設整備が
追いつかず、2016年4月時点で在宅
(要介護度3以上)の特別養護老人ホームの
入所待機者は約12万3000人に及んでいる。2012年までの5年間で48万7000人、
毎年10万人もが介護のために職場を去っている。実は、輸血の需要が増して必要量が
ピークを迎えると予想されるのが、
2027年なのだ。この年の輸血用血液の不足は
深刻な社会問題となるだろう。輸血といえば、交通事故など
緊急の手術に使われることをついつい
イメージしがちである。ところが実際には、
怪我などに使われるのは、
わずか3.5%程度にすぎないという。そもそも、血液製剤というのは
保管が極めて難しい。有効期限が定められており、
血小板製剤は採血後たった
4日間しか使うことができない。どれほどの名医が待っていてくれようと、
どんなに最先端の医療機器が揃った
病院であろうが、輸血用の血液が
足りなければ、適切な治療を施せないのである。2040年時点での人口規模が
2万人以下になるとペットショップや
英会話教室が、1万人以下では救急病院や
介護施設、税理士事務所などが、
5000人以下になると一般病院や銀行といった
日常生活の中でよく利用する
サービスまでもが姿を消す。戦後一貫して少子化傾向にありながら
人口がむしろ増え続けていたのは、
平均寿命の延びが少子化を覆い隠してきたためだ。「大学連携型CCRC」と呼ばれる
コミュニティが全米に広がっているのだ。
リタイア後のまだ元気なうちに都会から移住し、
大学キャンパスで学生生活を楽しみ、
体が弱って医療や介護が必要となったら、
同一敷地内にある大学病院直結の
分院や介護施設で不安なく最期まで
暮らせる地域共同体である。
これを日本流にアレンジするのだ。参照:
『未来の年表』(河合雅司著/講談社現代新書)
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というわけで、
▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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目をそむけていることは無いか?
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人口年表以外にも
かなり使えそうなグラフがあります。
人口と紐づいてなにか
資料をつくる必要がある方には
参考になるものがあります。
芝蘭が気にいったのは、
「サービス施設が立地する自治体の規模」
のグラフです。