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BOOK REVIEW書評

『ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム』(クレイトン M クリステンセン著/ハーパーコリンズ・ ジャパン)vol.416

こんにちは、
本日の一冊は、
『ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム』(クレイトン M クリステンセン著/ハーパーコリンズ・ ジャパン)です。

ハイア、です。

ジョブ理論、
雇用という言葉が
たくさん出てきます。

ですが、

キャリア系の本ではありません。
断じて違います。

イノベーションの本ですが、
どちらかというと
マーケティングに寄っているな、
というのが芝蘭の印象。

ジョブ理論を
別の言葉で伝えるとすると、
「インサイト」という感じ。

だから本書にもあるように、
「ニーズ」とは違うよということ。

各章の終わりに、
「リーダーへの質問」というのが
あるのですがこれが使えます!

質問には目が肥えた芝蘭ですが、
これは本当に価値があります。

この質問に向き合うだけでも、
さまざまなアイデアが出そうですよ。

分厚い本ですが、すぐに読めます。

 

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『ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム』(クレイトン M クリステンセン 著, タディ ホール著, カレン ディロン著/ハーパーコリンズ・ ジャパン)

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必要なのは、ものの見方を変えること。
だいじなのはプログレス(進歩)であって、
プロダクト(商品)ではない。

私たちが商品を買うということは
基本的に、なんらかのジョブを
片づけるために何かを「雇用(ハイア)」
するということである。

ジョブの解決という行為を体験と
結びつけることは、競争優位を獲得する
うえできわめて重要である。
なぜなら、競合相手にとってプロダクトの
模倣だけなら簡単にできてしまうが、
自社のプロセスに強く結びついた
体験を模倣することはむずかしいからだ。

イノベーションは品質革命そのものではなく、
それを起こす前の段階にある。

ニーズはトレンドに似ているー方向性を
把握するには有益だが、顧客がほかでもない
そのプロダクト/サービスを
選ぶ理由を正確に定義するには足りない。

ジョブを見きわめ、本質を明らかにするのは、
現実にはかなりむずかしい。
ジョブから得られる知見は壊れやすい。
なぜなら、数字ではなくストーリーだからだ。

ジョブ理論が重点を置くのは、
“誰が”でも“何を”でもなく、“なぜ”である。

その人がなし遂げようとしている進歩は何か。
求めている進歩の機能的、社会的、
感情的側面はどのようなものか。

旅行客がエアビーアンドビーを
雇用したのは、“滞在するための場所”という
理由だけではなかった。
エアビーアンドビーを雇用すれば、
“かかわりたいことにかかわれる場所”
に行けるからだった。

ジョブを理解し、最良の解決策を
もたらす者が、競争優位を手に入れられる。

片づけるべきジョブを理解し、
それを満たすようにデザイン
された商品は、顧客のなかに入りこみ、
顧客の人生に寄り添う。

この数年で最も成功したスタートアップの
いくつかは、創業者の個人的な
片づけるべきジョブが発端だった。

「私たちは、医師の助けになると思って
システムを開発したが、彼が“雇用”したのは
1枚の紙とペンだった」とダンは顧みる。

顧客が達成しようとする進歩は、
文脈のなかで理解しなければならない。

企業の立場では、歴史上初めて、
プロダクトを雇用してほしくない人に
そのことをどう伝えるかを悩む時代になった。
その顧客のジョブのために
つくられたのではないプロダクト/サービスを
雇用した顧客は、失望するのがわかりきっている。

アマゾンは、注文がいつ出荷されたかではなく、
いつ顧客に届いたかを重視する。

明確に定まった「片づけるべきジョブ」は、
動詞と名詞で表現できる。

ジョブを発見するには、
抽象度のレベルをあげる必要がある。

参照:
『ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム』(クレイトン M クリステンセン 著, タディ ホール著, カレン ディロン著/ハーパーコリンズ・ ジャパン)
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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どんな進歩をサポートしているのか?
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とくに138ページのエピソードは、
面白かったです。医療現場での話。

その瞬間に
最もたいせつなことは、
いったい何なのか?

それをよく表したエピソードですね。

医師が実際に使用したのは、
1枚の紙とペン。

日々、医師に必要な道具は何か?と
目を光らせていたイノベーション担当部長。

自らが患者になったとき、
目の前の医師を通して学ぶのです。

「機能面」ばかりに目をやり
「感情面」の設計を忘れていたことを
反省するというくだり。

ミッシングリング(欠けていた輪)
に気づけたら幸せですね。

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