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BOOK REVIEW書評

『ローマ法王に米を食べさせた男』(高野 誠鮮著/講談社)vol.175

こんにちは、

本日の一冊は

『ローマ法王に米を食べさせた男』(高野 誠鮮著/講談社)です。

 

『ローマ法王に米を食べさせた男』(高野 誠鮮著/講談社)

 

 

60万円、です。

 

 

え~、
配信遅くなってしまいました!

飛ばしていきます。

予算60万円。
これでいったい何ができるのか?

41代目の僧侶にして、
石川県の羽咋市の公務員。

神子原地区の限界集落を救い、
ローマ法王に「神子原米」を献上し、
ブランド品を生み出すことに成功した男。

いや~、わたしは本当に
こういう世界観好きですよね。

あ、知ってる?

ですが、多くは書かれていないですが
制約の多い中で闘えたのは、
こういってくれた人がいるからでしょう。

「俺は定年まであと3年ある。その間、何をやってもいいぞ。
犯罪以外なら、俺が全部責任を取る」

じ~ん。

まわりは敵だらけなのに、
こんなことを言ってくれる唯一の味方がいる。

人はこんなときに、
最大のポテンシャルを発揮できるのかもしれません。

立ち上がり、
1%の可能性をあきらめず、
知恵を絞り立ち向かう人を
ヒーローと呼ばずして
何と言うのか!!

日本のサムライたちに
幸あれ!

です。

 

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『ローマ法王に米を食べさせた男』(高野 誠鮮著/講談社)

<Amazonで購入>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062175916/withup-22/ref=nosim

農林漁業の一次産業の最大の欠点は何かというと、
自分で作ったものに自分で値段をつけられないこと。

そしてもう1つぶち上げたのが、
「空き農地・空き農家情報バンク制度」です。

その時に役に立ったのが、以前読んだことがある
アメリカCIAの戦略でした。1953年に開催された
「ロバート査問会」のレポートなんです。
人はどうしたらなびいてくれるのか。

これまで日本の誰が、何をローマ法王に献上したのかを
書いたブックレットを見せてもらったんです。
いちばん最初の人間を見てびっくりしました。
「NOBUNAGA ODA」と書いてあったんです。
織田信長です。献上したものは「BYOBO」と書かれていました。
(略)聞いてみたら「屏風」なんです。

彼が作るかぼちゃは1個いくらになると思いますか?
JAに出したら数十円です。彼は出していません。
では、どうしているのか?かぼちゃを切る、
かぼちゃを煮る、かぼちゃを炊くことによって、
どんどん値段が変わっていくんです。
(略)かぼちゃ1個でだいたい1万円ちょっとの儲けになるんです。

1kg700円の米が安いという人は、明らかに
デパートで米を買う人です。

東京の田園調布から電話があった時には絶対
売りませんでした。白金の人にも売らない。
成城や目白の人にも売らなかった。

「行きつけのデパートにお問い合わせされては
いかがでしょうか。ひょっとするとあるかもしれません」と。
でも、ないですよ。私たち、デパートと取り引きしていないですから。

『クラブ・コンシェルジュ』という雑誌、知ってますか?
年収が数億円の人が読む雑誌です。
最初のページを見てびっくりしました。
城を売ってるんですから。フランスの城。
カードで買えるんですよ。182億円。

心をおこさない限りは、みんなのやる気がおこってこないんですよ。

食を考えた時に、食文化の頂点に立っていると自負
しているのがフランスなんですよ。
しかも農業大国という位置付けになっている。

身体は有限だけど頭の中は無限です。

参照:
『ローマ法王に米を食べさせた男』(高野 誠鮮著/講談社)
<Amazonで購入>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062175916/withup-22/ref=nosim
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
┌───────────────────────────────────┐
├○
├○  逆から攻めろ。
├○
└───────────────────────────────────┘

史上最年少でミシュランの三つ星を獲得した
フランス料理界で有名なアラン・デュカス。

ここのグループのチーフ・ソムリエが
神子原の「棚田」を見学した時にしたこと。

これは引用できなかったけど、
ぜひそのプロフェッショナル度に
触れてほしいと思いました。

さらに!!

田園調布や白金の人たちに
なぜ売らないと決めていたか。
その裏にあった戦略のやりとりは
ぜひ見ておいてほしいな~

バイヤーになめられないために、
その流通をとるために、
こらえられるか!

60件以上の注文を断る勇気。

デパートというチャネルをつかむための
ある種のしたたかな戦略。

う~む、
学ぶことが多いな。

 

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