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BOOK REVIEW書評

『だしの神秘』(伏木亨著/ 朝日新聞出版)vol.391

こんにちは、

本日の一冊は、

『だしの神秘』(伏木亨著/ 朝日新聞出版)です。



『だしの神秘』(伏木亨著/ 朝日新聞出版)



5番目、です。





1週間があっという間です。





さて、5番目の味について。





本日の主役は、

「うま味」について

かかれた本です。





芝蘭は、

「だし」が大好きです。





関西出身だからかもしれませんが、

やはり、だしにはちょっとした

こだわりがあります。





おいしいお味噌汁やおすましが

飲めるだけでしあわせを感じます。





でもこれはおそらく

日本人共通のDNAではないか?





と思ってしまいます。





だしの神秘

につ いて書かれた本。





これを外国の方たちに

語ると喜ばれそうです。





問題は、読んでいると、

なんだかお腹がすいてくることです。

 

 

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『だしの神秘』(伏木亨著/ 朝日新聞出版)

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生理学的にみるとだしは実は単純な構造をしています。

「味覚成分、嗅覚成分、エネルギー成分」

たった三つ。どんなだしも、

この構造に収まります。



脳は役に立たないものや危険なものには、

食べさせないようにほとんどの場合、

苦い味の感覚を与えています。

毒性のあるものが苦いのは偶然ではありません。

味覚にはそれぞれ、生存戦略のための意味があるのです。



「醤油差しの小瓶に昆布をひとかけら

入れておくと、醤油がすごく美味しくなります」

老舗料亭「菊乃井」の村田吉弘さん

からお聞きした話です。



「志の高いフランスのシェフは一生かけて

自分流のソースを作り上げる」

「日本の料理人は、一生かけて食材を探す旅をする」



日本料理はいわゆる引き算の料理と呼ばれます。

余計な味を取り去るのです。



(略)そのために昆布や鰹節や、

さらには水まで吟味して使うのです。



日本料理の特徴は、興奮させず、飽きさせず、

穏やかで、嫌な味もなく、

さらりと時間が過ぎていく。



唾液を分泌する活動が盛んになると、

唾液腺に注ぐ血流が増えます。



昆布のだしは寺院から広がり、鎌倉時代、

室町時代の武士階級の質素な本膳料理として定着しました。



鰹節の発展は江戸時代中期の

カツオの大規模漁業によって、ようやく実現しました。



現在のモルディブは、20世紀に

日本の技術が導入され、高度加工した

鰹節を日本向けに大量に輸出しています。



うま味を蓄えた昆布に育つためには、

背後に山があることも重要です。

海へ流れ込む川の水には森からの養分と

ミネラルが豊かに含まれているからです。



グルタミン酸のうま味だけから考えると、

14℃での水出しは1時間半で十分です。





参照:

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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!

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つながりが美味しさを引き出す。



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だしの美味しさには、

4つの要素があるそうです。





・生理的な充足

・食べ慣れた安心感

・安全や高級感、希少価値などの多様な情報

・やみつきになるような報酬





とのこと。





食べ物を判断するときの

基準がこの4つ!





それをすべて満たす

だしの美味しさは、やはり

静かなる王者の風格かもしれません。





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★ 「とり方」ではなく「引き方」

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巻末に、



科学と伝統の技が証明!

ということで、



究極のだしの引き方が書かれていました。



いままで

「だしをとる」

と言っていた芝蘭ですが、



「だしの引き方」

と書いてあるのが目にとまりました。



引く、というのか。



勉強になりました。

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