『ニセモノはなぜ、人を騙すのか?』中島誠之助著 vol.8
本日の一冊は、
『ニセモノはなぜ、人を騙すのか?』中島誠之助著です。
掛け軸の90%は贋作だそうです。
ようやく本棚が到着し、
すべての本がスタンバイしました。
やっとこの本が紹介できます。
「いい仕事してますねぇ~」
のキャッチコピーで有名なあの人。
古美術鑑定家、
中島誠之助さんの本です。
『ニセモノはなぜ、人を騙すのか?』(角川書店)
中島さんの経験談はもちろん、
業界内の信じられないような話がでてきます。
そして、非常に言葉が立っている!
「計算でやってきた人は小さい戦いには勝てる。
一方、感性でやってきた人は、小さい戦いには勝てないが、
大きな勝利を得ることができる。戦術と戦略の違いである」
など、
私にとっては
刺激的な言葉の連続(笑)
厳しい業界で一流と呼ばれるプロの姿勢に、
学ぶことがたくさんあります。
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『ニセモノはなぜ、人を騙すのか?』(中島誠之助著/角川書店)より
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047101060/withup-22/ref=nosim知識があるということと目利きとは意味が違うということだ。
目利きは知識より実技が先行する。
親父は私に決してニセモノを見せなかったということだ。
「ションベンをする奴は大成しない」
骨董商の隠語で、「ションベン」とは、キャンセルすることを指す。いいモノだから、ニセモノが出るわけで、
ニセモノが出ないようなものはだめだということだ。ニセモノは人を騙そうと思って作られたものだから、
人にどこか媚びている風情がある。人の心をそそるように作ってある。「捨て目をきかせる」とは、見るともなく見ているという意味である。
カネで取り返しがつかないものは、命がけで守れということだ。
■『ニセモノはなぜ、人を騙すのか?』(中島誠之助著/角川書店)より
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047101060/withup-22/ref=nosim
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関東大震災の際、
料理屋の番頭さんがとった行動に
ちょっと感動してしまいました。
主人が大事にしていた
南宋時代の青磁の花瓶を、
目の前の隅田川に飛び込んで守り通した、というのです。
(自分の髪の毛がちりちりに焦げているのに、ですよ!!!)
私は自分の髪の毛を焦がしながらも、
守るものがあるだろうか?
と、考えずにはいられませんでした。
というわけで、
●「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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番頭さんは、「モノ」ではなく
主人の「想い」を命がけで守ったから逸話になる。
日々、「捨て目をきかせる」ことが、
必要なときにコネクトできるアイデアの源泉だ。
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見るともなく、見る・・・。
自然体でいながら周囲に注意を払う・・・。
いやはや、難しいですね(笑)
「捨て目をきかせる」修業、
どこまでできるかわかりませんが、
がんばってチャレンジしてみたいと思います。