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BOOK REVIEW書評

『子どもに伝える美術解剖学』(布施英利著/筑摩書房)vol.303

こんにちは、

本日の一冊は、

『子どもに伝える美術解剖学』(布施英利著/筑摩書房)です。



『子どもに伝える美術解剖学』(布施英利著/筑摩書房)



解剖、です。





配信が遅くなりました!

すみません。





私が小学生だった頃、

父親にこう聞いたことがあります。





「お父さんはどうして

そんなにきれいに魚を食べられるの?」





と。





すると父親は、





「解剖学を勉強したからね」





とひとこと。





小学生だった私にずいぶんと

レイヤーの高い答えを返してくるな、

と今更ながらに思います。





今日はそんな、

解剖が重要なキーワードの話です。





著者は、養老孟司教授のもとで

解剖学の研究生活を送っていた方。





そして、なんとこれまた経歴が

ユニークだなと思うのです。





博士課程修了(美術解剖学専攻)です。





私は最近思うのです。





そろそろ私も、

「絵を読む」ということを、

積極的にしていかなければ

ならないのではないか?





という衝動にかられています。





文字に飽きたわけではありません!





文字になっていないものを

もっと読み解いていきたい。





新しい視点をもっともっと

増やしていきたい。





という欲求が

あふれて出てきました。





この本のテーマは、

子供に伝える美術解剖学ですから、

難しい話ではありません。





子どもたちが描く

「魚の絵」が、

なぜこんなに変化するのか?





実際にその絵も掲載されています。





学びのプロセスに、

「視点をあたえる気づき」が

プログラムとして組み込まれているからでしょう!





著者の、





『絵画は、話し言葉と書き言葉の中間にあるのです』





というフレーズを見て確信しました。





やはり私は絵画もあわせて

学んでいく時期なのかもしれません。

 

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『子どもに伝える美術解剖学』(布施英利著/筑摩書房)

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芸術の本質とは、世界をどのように見るかです。

描くテクニックなどは瑣末な枝葉にすぎません。



版画家の棟方志功が小学生のとき、同じく魚の絵を描く授業が

あったといいます。志功の回想によると、彼は画面いっぱいに

魚の目玉を描き、それで画用紙のスペースがなくなったので

終わりにしたといいます。



ぼくは、子どもたちに、こんな言葉をいってみました。

「ダメな画家は、画家に学ぶ 優れた画家は、自然に学ぶ」



美術のための解剖というのは、ダ・ヴィンチが始めて、

ヨーロッパの美術アカデミーのカリキュラムにずっと

組みこまれてきたのです。



「では、いまから、少しの時間だけれど、

解剖した魚のことを思って黙祷をします」

一分ほど、ぼくと子どもたちは、黙って目を閉じました。



彫刻家のロダンは「美とは、生きている感じである」と言っています。



ダ・ヴィンチの何が好きなのかといえば、

そこには「すべて」があるからです。



なにしろダ・ヴィンチは画家であると同時に、解剖学者であり、

地質学者であり、植物学者であり、色彩学者であり、

機械の設計技師でもあったのです。



脳で記憶しなければ、何も残らないのです。



では「絵筆のいらない絵画教室」は、何のトレーニングを

しているのでしょうか。「脳を磨く」ことをしているのです。



常識がないということは、可能性が大きいということでもあります。



物に名前がつくことは、単に「名前がつく」のではなく、

人間の心に対して、いろいろな作用をするのです。



絵画は、話し言葉と書き言葉の中間にあるのです。



結論を言ってしまえば、すぐれた芸術とか絵画というものは、

そういう「外の世界」と「内の世界」の両方を描ききったものです。



人はなぜ絵を描くか。脳が見た、本当の自分を残したいからです。





参照:

『子どもに伝える美術解剖学』(布施英利著/筑摩書房)
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!

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├○

├○    自分の「脳」の証言人になろう!

├○

└───────────────────────────────────┘





著者は、本当に

ダ・ヴィンチが好きなようです。





だいたい、私はその人が本当にそれを

どれだけ好きかをはかる度合として、

紹介されているエピソードを重視しています。





この著者は、





「ダ・ヴィンチの絵が展示してある世界の美術館は

もちろん、彼の生家から、息をひきとった家まで旅しました」





と。



こういうエピソードがさらっと書けるようになると、

エピソードもブランド化できるのですね。

 

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