『吉田松陰 留魂録』(古川薫著/講談社)vol.288
こんにちは、
本日の一冊は
『吉田松陰 留魂録』(古川薫著/講談社)です。
大和魂、です。
さて、
一年の振り返りをしている方も
多いのではないでしょうか。
毎年最後の本に何を紹介しようか?
と悩むのです。
ですが今回は、
やはりこれだなと思いました。
余計な説明はもはや不要でしょう。
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『吉田松陰 留魂録』(古川薫著/講談社)
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今日、私が死を目前にして、平安な心境でいるのは、
春夏秋冬の四季の循環ということを考えたからである。
つまり農事を見ると、春に種をまき、夏に苗を植え、
秋に刈りとり、冬にそれを貯蔵する。秋・冬になると
農民たちはその年の労働による収穫を喜び、酒をつくり、
甘酒をつくって、村々に歓声が満ちあふれるのだ。
この収穫期を迎えて、その年の労働が終わったのを
悲しむ者がいるということを聞いたことがない。
私は三十歳、四季はすでに備わっており、花を咲かせ、
実をつけているはずである。それが単なるモミガラなのか、
成熟した粟の実であるのかは私の知るところではない。
もし同志の諸君の中に、私のささやかな真心を憐み、
それを受け継いでやろうという人がいるなら、それは
まかれた種子が絶えずに、穀物が年々実っていくのと同じで、
収穫のあった年に恥じないことになろう。
同志よ、このことをよく考えてほしい。
参照:
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というわけで、
▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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├○
├○ 種をまかない生き方に、意味なし。
├○
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吉田松陰と同じ牢にいた
囚人の沼崎吉五郎という人のおかげで、
遺品の『留魂録』を門下生たちが
読むことができたわけです。
しかし同じものを
二通用意していた!
わけですよね。
周到な準備。さすが軍学者。
時代を超えて
人の心を動かす言葉の力って
やはりすごいですね。