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BOOK REVIEW書評

『続く会社、続かないはNo.2で決まる』(大塚英樹著/講談社)vol.273

こんにちは、

本日の一冊は

『続く会社、続かないはNo.2で決まる』(大塚英樹著/講談社)です。

 

『続く会社、続かないはNo.2で決まる』(大塚英樹著/講談社)

 

機能不全病、です。

 

 

創造と変革の時代。

そこに異議をとなえる人は
ほとんどいないでしょう。

・グローバル化
・M&Aの洗礼
・ネット経済の急速な進展
・人材の流動化
・環境問題の深刻化

さまざまな課題が目の前に
容赦なく突きつけられます。

なにを指針として、
舵取りをしていけばいいのか?

これからの時代は、
企業としての「あり方」が真に問われる時代です。

私の仕事がいま求められているのも、

「あり方」
「ブレない軸」
「進むべき方向」

を確かなものにしておきたいという
経営者が多いからでしょう。

今日の本は、
パンチの効いた問題提起の本でした。

一言で言うと、
これからの時代は
「No.2がいない企業は沈没するぞ!」
ということです。

No.2とは、
役職においてのものではありません。

著者の定義に沿うと、

「No.2とは、企業を変え、成長させる主役である。
トップの掲げる企業理念や企業ビジョンを実現すべく動く人であり、
そのために実質的に社員を動かす人のことである」

です。

No.2がいなかった企業の終焉は、
読んでいるだけでせつない気持ちになりました。

このメルマガでは、
経営者目線の本をよく取り上げていますが、
この本に出会って本当によかったと思います。

長く続く企業にしたければ、
優秀なNo.2がいないとダメなのです。
No.2は何もひとりとは限りません。

経営者もマネジメント層も
ぜひこの本を読んでください。

良い企業の社名、ダメな企業の社名が、
ばっちり当時の経営者の実名入りで
公開されています。

この変革時代に沈没しないためにも、
シミュレーションしておく必要がありそうです。

 

 

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『続く会社、続かない会社はNo.2で決まる』(大塚英樹著/講談社)

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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062727854/withup-22/ref=nosim

 

「機能不全病」は、放っておくと社員だけでなく、
トップにまで巣くうようになる。たとえば、シャープ。

だいたい、事業が正しいかどうかは世間が判断するものだ。
商品が正しいかどうかは、消費者が答えを出す。

モチベーションが高まるのは、社員が納得したときだけだ。
社員が自分の頭で考え、自らの責任で行動する。
そんな企業風土を作る必要がある。

No.2とは、企業を変え、成長させる主役である。
トップの掲げる企業理念や企業ビジョンを実現すべく動く人であり、
そのために実質的に社員を動かす人のことである。

優れたトップは、必ずNo.2を置く。

本来、経営には求心力と遠心力のバランスが必要である。

企業が成長するうえで大切なのは「How to」ではなく「what」だ。

現在、閉塞状況に追いやられて空回りしている企業には、
そもそもNo.2がいない。

No.2の使命は、トップを守ることではない。会社を守り、組織を守り、
そこで働く人たちの生活を守ることが最大の使命なのだ。

時代が変わり、スピードがアップしたいま、多くの企業が
ビジネスモデルの変更を迫られ、組織がそのあり方を問われている。

二一世紀の日本企業に突きつけられている課題は、どうすれば
マネジメントが行える人材を育成できるかである。

ここではっきりいえることは、経営者=数字を作る人、
No.2=企業価値を創造する人、ということだ。

不祥事を起こした企業に共通する点は二つある。
ひとつ目は、社内のチェック機能が働いていないことである。
不祥事はいきなり起こるわけではない。(略)もうひとつの共通点は、
経営者が悪しきワンマンでNo.2がいないことだ。

 

参照:
『続く会社、続かない会社はNo.2で決まる』(大塚英樹著/講談社)
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062727854/withup-22/ref=nosim
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というわけで、

 

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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├○
├○   「裸の王様」は童話の世界だけにしよう。
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よい事例として出てくるエピソードにも
何度か胸が熱くなりました。

・世界のホンダを作り上げた
本田宗一郎氏が引退するときの話

・後藤康男氏(安田火災)が最も尊敬する
「清水次郎長」を通してトップの意思をどう伝えたか?

この二つは印象的でした。

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