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BOOK REVIEW書評

『誤解されない話し方、炎上しない答え方』(山口明雄著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)vol.257

こんにちは、

本日の一冊は

『誤解されない話し方、炎上しない答え方』(山口明雄著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)です。

 

『誤解されない話し方、炎上しない答え方』(山口明雄著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 

ブリッジ、です。

 

 

印象に残っている
トレーニングがあります。

それは、何か?

経営大学院時代にうけた
「メディアトレーニング」です。

いや~、
ほんとにあのときの
CEO役の消耗ぶりが忘れられません!

企業が不祥事を起こして
記者会見をするという内容なんです。

RPG(ロールプレイングゲーム)
でクラスのメンバーが
3つに分けられるのです。

一つ、不祥事を起こした経営陣。
一つ、アナリスト。
一つ、記者。

です。

はい、私はどれに
割り当てられたかというと
「記者」でした!

記者役の使命は、
真実追求のためにひたすら
「突っ込む質問をしてください」
というのが与えられた課題。

いや~、
刺激的でしたね。

人は役割を与えられると
それを演じられるものなんですね。

私は当日、担当講師に
「芝蘭さん、今日はとても楽しそうですね」
と言われてしまいました。

こういうのは俄然と
張り切るタイプです!

で、作戦会議後に
全員が集結。

記者役に突っ込まれて、
経営陣、タジタジ。

「経営陣が入れ替わったようですが、
前役員たちは【何の】責任をとって
総辞職されたのでしょうか?」

とかですね、
恐い質問がバンバン
飛んでくるんですよ。

とんちんかんな答えや
誠実でない答えだと
火に油。

どかーん、
となってしまいます。

それをRPGで体験した経営陣チームは、
ぐったりしていました。

メディアの前で話すとき、
それは記者に向けて話しているのではない
ということをわかってないと大変。

今回は、米国で
メディアトレーニングを積み
UCLAでジャーナリズムを学んだ著者。

3500名余りの政財界のトップ、
経営者や管理職、広報担当者に
メディアトレーニングを
行なっているそうです。

表紙がこの本の真髄を表しておらず
あまりにびっくりしました。
なんでこうなるんでしょうね。

話し方を一生懸命磨くのも大事ですが、
「答え方も含めて話し方」という
この著者の考え方に大賛成!

 

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『誤解されない話し方、炎上しない答え方』(山口明雄著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

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それでは、聞き手に勝手な解釈をさせないためには
どうすればいいのでしょう?
聞き手の想像力を発揮させない話し方をすればいいのです。

結論から話ができない3つめの原因は、
答えはわかっていても、内容に自信が持てない場合です。

外国のメディアトレーナーの話を聞くと、
フランス人やイタリア人も、逆ピラミッドは大の苦手だそうです。

想像力を働かせないための驚くべき仕掛けとは何でしょう。
それは、読者が持つ疑問のすべてに、先に答える仕掛けです。

誤解されない話し方訓練では、
リードとボディを明確に区別しています。

勝手な解釈ができない。つまり誤解がない。

メディアトレーニングでは、
「質問の本質から答える」訓練をします。

定着していない略語は、使わないほうがいいに決まっています。

「相手を褒めたつもりなのに、なぜか怒らせてしまった」
という話を、受講者からよく聞きます。
どうやら最大の元凶は「さすが」「意外と」「比べて」
の三つの言葉のようです。

謝罪記者会見で重視しなければならない点は、
「透明性」を保つことです。
具体的には、嘘をつかない、想像で話をしない、
隠し立てをしないことです。

メディア対応やウェブ投稿で注意しなければならない点は、
「話し相手」を錯覚しないことです。メディア対応の場合、
目の前にいて質問をする記者が話し相手だと錯覚すると
取り返しがつかないことが起こります。

私たちが「話し方」を学ぶという場合、通常は、
「答え方」もその中に含めます。

誤報事件の原因のひとつに、誘導質問、引っかけを狙った質問、
誤導質問などがあると言われています。

困った質問に対する効果的な返答にしかたは、次の通りです。
1.『見出し返答』で、簡潔に明確な返事をする
2.『ブリッジ』を入れ、
3.『キーメッセージ』につなぐ。

話せることに関しては、相手より先に言う。
すると相手の質問は、往々にしてその発言を
ベースにして発せられるのです。

 

参照:
『誤解されない話し方、炎上しない答え方』(山口明雄著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
┌───────────────────────────────────┐
├○
├○   見えていない相手を意識できるか?
├○
└───────────────────────────────────┘

いまでも、冒頭のCEO役を演じた人の
焦燥感が忘れられません。

その後、一日中、
体調が悪かったと言っていました。

「これが現実だったらどうなることか」
とクラスメイトがどんよりした講義でした。

本書に出てくる
「ブリッジ」の機能を
覚えておくととても効果的です。

返答の印象が変わること
間違いなし!

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