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BOOK REVIEW書評

『絶対にゆるまないネジ―小さな会社が「世界一」になる方法』若林克彦著 vol.101

本日の一冊は

『絶対にゆるまないネジ―小さな会社が「世界一」になる方法』

若林克彦著です。

 

『絶対にゆるまないネジ―小さな会社が「世界一」になる方法』若林克彦著

 

ナット、です。

 

 

ひらめきは、神社のくさび。

やはり、つねにアンテナを立てている人には
その瞬間というものが訪れるのですね。

東京スカイツリー、瀬戸大橋、英国高速鉄道、
台湾高速鉄道、ポーランドのPASAに共通して
出てくる企業、

それがハードロック工業株式会社です。

「絶対にゆるまないネジ」という究極の差別化!

“ネジのゆるみ”が許されないあらゆる場所に採用
されているというからすごいですね!

しかし面白いことに、
「なぜゆるまないのか?」という問いへの答えを
理論的に説明するという問題が残っていた、と
著者は話しておられます。

でも、天は味方するんですね、
こういう人には必ず。

2005年、コロラド州デンバーで開催された
アメリカ機械学会の研究論文で科学的に証明されたのです。

人を喜ばせたい、
という気持ちが世界を動かしていく。

そしてまたしても、ですが、
苦難を乗り越えて何かを成し遂げる人に
存在するのは、1冊の本との出会い。

やはり、この方にもそんな本があったようです。

 

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『絶対にゆるまないネジ―小さな会社が「世界一」になる方法』(若林克彦著/中経出版)

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ネジというのは、このナットとボルトをまとめて呼ぶ言い方です。

うちのナットは、現在、新幹線をはじめとする世界中の高速鉄道、
瀬戸大橋などの橋梁、鉄塔、原子力発電設備など、
“ネジのゆるみ”が許されないあらゆる場所に採用されています。

私の座右の銘は「アイデアは人を幸せにする」です。

どうしてボルトやナットなど、ネジを使って結合するのかというと、
「その部品を外したいときには、ネジをゆるませることで
外せるから」です。そこにネジの値打ちがあるんです。

ハードロックナットは、”クサビ”の原理を利用してゆるみ止めを
行います。では、どこからこの原理を思いついたかというと、
神社で見た鳥居でした。

オンリーワン商品をロングセラー商品にするための
ポイントはなんなのでしょうか。
それは、「商品は生き物」だと思うことです。

たとえば、うちのナットは、16両編成の新幹線の場合、
1編成で約2万個が使われています。

とにかく、販売先が最終ユーザーとは限りません。

何よりも、自社で営業活動しないことには、お客さまの
ニーズを把握することもできません。ニーズの把握が
できなければ新商品の開発もできません。

ロングセラー商品はどうすれば生み出せるか。(略)
1)ひとつのテーマを徹底的に掘り下げる
2)特許期限を1日でも延ばす工夫をする
3)開発者が情熱を注ぎ込む

「ペーパーホルダー」も、「ちり紙を清潔に、かつ便利に
保管する方法はないものか」という欲求から生まれました。
(略)前述のように、単純に見えても6件のパテント・意匠登録
を取っています。

ドイツの高速鉄道でも、車輪の破損が原因で、脱線転覆という
大事故が過去に起きています。そのときも、より安全が
意識された結果、うちのナットが評価されました。
その点、日本の新幹線は開業以来、無事故です。
そうした安全性という長年にわたる実績が、日本の新幹線が
世界中から注目を集めるゆえんです。

ハードロックナットが本当の意味で飛躍するためには、
「なぜゆるまないのか?」という問いへの答えを
理論的に説明するという問題が残っていました。

単純に見える凹凸形状は、実はミクロンの単位の寸法公差で
設計がされているんですね。これは特殊な金型と、私が考案した
特殊な工作機械によって、大量生産が可能になっています。

ボーイング747やエアバスA380という大型旅客機では、
「ファスナー」と呼ばれるネジやリベットなどを1000万個
以上も使うんですよ。(略)台湾高速鉄道のプロジェクトを
受注したときの個数は400万個でした。

毎日、掃除をしていますから「ゴミがもうないですよ」と、
社員に言われたことがあります。私は言いました。
「形やないで。掃くことで心が磨かれるんや」
つまり、掃除は「心の浄化」だと私は考えています。

よく聞かれるように、「いまの日本はすぐに”検討”はする、
しかし韓国はすぐに”検証”する」。
ここに韓国の現在の勢いが出てきたと言われます。

参照:
『絶対にゆるまないネジ―小さな会社が「世界一」になる方法』(若林克彦著/中経出版)
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というわけで、

 

●「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

アイデアは、愛から生まれる。

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週刊東洋経済の「鉄道最前線」を
思わず買ってしまいました^^
http://amzn.to/hZUPry

世界の鉄道車両の市場規模は
2兆9000億円だそうです。
日本のシェアは10%ほど。
ビッグ3は欧州でシェア42%です。

鉄道ファンは約200万人いると言われていますが、
子鉄、ママ鉄、ソロ鉄などなど
いろんなセグメントが現れていてびっくり!

ちなみに私の父は、旅行に行く時間が
なかなか取れないなずなのに、
なぜか、いつも最新の時刻表が
ちゃんと買い置きしてあります。

おそらく、見る鉄?

 

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