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BOOK REVIEW書評

『リバース・イノベーション』(ビジャイ・ゴビンダラジャン著/ダイヤモンド社)vol.178

こんにちは、

本日の一冊は

『リバース・イノベーション』

(ビジャイ・ゴビンダラジャン著/ダイヤモンド社)です。

 

『リバース・イノベーション』(ビジャイ・ゴビンダラジャン著/ダイヤモンド社)







逆流、です。









前回、いま分厚っつい本を

読んでいる最中だ!



と言い訳をしておりました。



はい、読みました!



結論は「逆流」です。



前にもお伝えした通り、

私の好きなど真ん中のテーマ、

「イノベーション」についてです。



途上国で最初に採用されたイノベーションのことを、

リバース・イノベーションと言うそうですが、

まぁこれが面白いというか

なんというか。



逆方向のイノベーションについて

詳しく書いているのはこの本くらいでは?



ハーバード・ビジネス・スクールで博士号を取得し、

とっても偉い方が著者。



優良企業と言われているGEから、

経営学者でありながらコンサルタントとして

招かれた初の人だそうです。



で、内容もリバース・イノベーションに成功した

企業の事例がでてきます。



なぜ、P&Gがメキシコ市場の生理用品で苦戦したか?



インドで生まれて世界に広がった

携帯型心電計をGEはどのように仕掛けていったか?



前回もお伝えしましたが、

「電気のいらない冷蔵庫をつくっちゃう~」

みたいな発想って既存の延長上には

ない気がするのですよ。



そうそう、被災地におくられた

ソーラーランタンもこの

リバース・イノベーションの事例なのですよ!

 

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『リバース・イノベーション』(ビジャイ・ゴビンダラジャン著/ダイヤモンド社)

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日本の経済界のリーダーは、

一〇〇〇円使える人が一人いるのではなく、

一〇〇円使える人が一〇人いると考えなくてはならない。



リバース・イノベーションの最も興味深い特徴は、

途上国で生まれながらも、しばしば富裕国へと

「逆流」していくことである。



たとえば、人口では中国が一位、インドが二位である。

世界人口の実に八五%に当たる五八億人が貧困国で暮らしている。



リバース・イノベーションは発明からではなく、

忘れることから始まる。



途上国の人々はむしろ、超割安なのにそこそこ良い性能を持つ

画期的な新技術を待ち望んでいる。

つまり、わずか一五%の価格で、

五〇%のソリューションを望んでいるのである。



バングラデシュで始まったマイクロクレジット(小規模融資)

のビジネスモデルは、一〇〇カ国以上に広がっている。



多くの中国人にとって、電気自動車が最初の車となるだろう。



グローカリゼーションは、国境を越えたマイナーチェンジには

対応できるものの、富裕国と貧困国のギャップを

解消するまでには至らない。



ソニーは中国で、型落ちの製品や技術を販売した結果、

サムスンに追い抜かれた。インドの地方に住む貧困者は、

安い白黒テレビを買うために列をなして待ったりしない。



グローバル企業の経営幹部はグローカリゼーションに

慣れているので、新興国では利益率が低くなるだろうと考える。

リバース・イノベーションはそうではない。

これは価値の届け方とコスト構造の両面を

再設計することを意味している。



今後二〇~三〇年のうちに、貧困国で市場リーダーになることが、

富裕国で力を維持し続けていくための必要条件になるだろう。



リバース・イノベーションにとっての最大のハードルは、

科学的なものでも、技術面でも、予算でもない。

経営者や組織である。



世界中で一年間に製造される七〇〇〇万台の自動車のうち、

高級セグメントは最大でも一〇〇〇万台である。



複雑さは経済性の敵となる。



タタ・モーターズの二〇〇〇ドルの自動車<ナノ>は

所得ピラミッドの底辺ではなく、中間層をターゲットとしている。





参照:

『リバース・イノベーション』(ビジャイ・ゴビンダラジャン著/ダイヤモンド社)
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!

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├○

├○  「罫線がある」ことに慣れていませんか?

├○

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そうそう、どれくらい

分厚っついかというと、

400ページくらいです!



たいしたことないですか?



ぜひまとまった時間がとれる

冬休み用の本として手にとっておきましょう!



ほとんどの人は、

おそらく目を通さない本です。



何度も言っておりますが、

私は天邪鬼ですからね。



天邪鬼がいいね、というのは

たいてい逆張りの本なわけですので。



今日のオープニングも

「逆流」ですしね。



CEO、投資家、戦略家、マーケター、

科学者、エンジニア、国家戦略立案者、

ビジネスで一旗あげようとする学生まで

読んでおけ!



と著者は言っておられます。



12月のアフリカ視察でとんちんかんを

やらかさないためにも参考になりました。


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