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BOOK REVIEW書評

『仮想空間シフト』(尾原和啓著、山口 周著/エムディエヌコーポレーション)vol.565

仮想空間、です。

 

先日は書店に行って
9冊も買いこみましたから。

なかなか当たりの本が
多くてうれしかった。

そのうちの一冊ですね。

まあ、何と言いますか
時代の寵児たちでしょうから
読んでおかないとねって感じです。

アフターコロナの時代に
進化できる人なのかどうか。

自分の行動を振り返りながら
読んでみてはいかがでしょうか?

山口周さんと尾原さんの対談です。

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『仮想空間シフト』(尾原和啓著、山口 周著/
エムディエヌコーポレーション)vol.565
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尾原:まずはストックをどんどん
積み上げていって、それを共有した上で
素早く決めないとならない
フローの部分だけを会議する
というのが理想だと思います。

山口:抜け道はいくらでも作れますよね。
Zoomでオンライン会議をしている裏で、
『鬼滅の刃』の最新刊を読んでいる
かもしれないわけで。すると
どうなるかというと、ミッションへの共感とか
リーダーに感じる人望のような、
内在的な刺激によって仕事へと
駆り立てることができる組織は
問題ないわけですよね。
みんながその仕事をやること自体に
価値を感じているわけですから。
それができる会社とできない会社で、
生産性の二極化が起きるはずなんです。

尾原:上の世代は「金やモノに飢えて
いてそれを満たすために仕事を頑張る」
という価値観だったのが
「やりがいのある仕事に飢えていて、
それを満たすためにはお金を払っても良い」
という価値観にシフトしている。

山口:一方で、いくら仮想空間で
集まることができても、みんなが
お金を目的に働いていたら、
多くの人の力を借りるためには
とんでもないコストがかかってしまいます。

尾原:例えば、私が以前勤めていた
Googleでは「カジュアルコリジョン」
(Casualcollision)と言って、いかに
社内のいろいろな人と交流を持って
意見交換するか、という文化が
重要視されていました。

山口:カジュアルコリジョンから
生まれるようなシナジーは、
仮想空間ではなかなか期待できませんね。
つまり、この四象限の中には、
仮想空間に向いている範囲と、
そうでない範囲があると。

尾原:アイデンティティというのは
関係性の中で築かれるものですからね。
(略)その中で自分のアイデンティティを
好きになるためには、その自分の役割、
係を好きになれないといけないわけですが、
それはすなわち「仕事の目的、意味」です。

山口:まさにアバターをカスタムする
アイテムを買うようなことを、
大人たちがやるようになります。
ラルフローレンとかルイ・ヴィトンという
ブランドも、デジタルコスチュームを
販売するようになるでしょうね。

山口:そうやって自分の生産性を
極限まで上げられる場所を見つけることが
できた人と、そうでない人では
生産性に何千何万倍の差が生まれるわけです。

山口:自分が社会の役に立っている、
というのを確認することで
居場所を感じられるわけです。

尾原:三〇代後半から四六歳くらいまでが、
なんとか仮想空間シフトについていける
という人が多く、ミレニアル世代になると
すでに「仮想空間で過ごすのは当たり前でしょ」
となっていて、Z世代までいくと
「リアルより仮想空間でしょ」くらいに
なっていると思います。

尾原:そうなると「使えるかどうか」
という問題は解決されて、問題となるのは
「それを使おうという価値観を
持っているかどうか」になります。

尾原:山口さんは、対談でも
ご自身のSNSでも「仮想空間シフトによって
様々なコストが削減されるなか、
唯一と言っていいコスト増要因は
監視コスト」だとおっしゃっています。

尾原:山口さんはスケジュール帳に
「問題解決のための予定」と
「問題探しのための予定」で色分けする
ことをすすめています。そうやって
「種まき」と「収穫」のバランスをとるのです。
これをイニシアチブポートフォリオと言います。

尾原:何かをやろうと思ったら
まずは目的とか期限が必要でそれが
プロジェクト。次にプロジェクトの
生産性を高めるには、やはりパッションを持つ
メンバーが揃っていないといけない。
また、新しいことって絶対に一人では
できないから、自分とは違う能力をもった
仲間=ピアーズが必要になる。
そして最後はプレイ。新しいことっていうのは
遊びの中から生まれるんですよね。

参照:
『仮想空間シフト』(尾原和啓著、山口 周著/
エムディエヌコーポレーション)vol.565
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というわけで、

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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それは本当に進化への道筋ですか?
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仮想空間の解像度をあげる
四象限の図解。

これも本書にあるので
ぜひ見ておかれると
いいと思います。

それから、
世代地層もおもしろいです。

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