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BOOK REVIEW書評

『池上彰の教養のススメ』(池上彰著/日経BP社)vol.267

こんにちは、

本日の一冊は

『池上彰の教養のススメ』(池上彰著/日経BP社)です。

 

『池上彰の教養のススメ』(池上彰著/日経BP社)

 

リベラルアーツ、です。

 

リベラルアーツ、
という言葉を初めて耳にしたとき、
なにかの新しいスポーツか?
と思ったことがありました。

まあ早い話が
「教養」ですね。

最近、この言葉が
体感覚ですが目につくように
なってきています。

いまなぜ教養?

ということを感じずにはいられないのですが、
教養なきビジネスではもはや
新しいものを生み出せない!

と気づき始めたからでしょうか。

じゃあ教養って具体的にいうと、
どんな学問分野にまたがるのか。

というと、
歴史、文学、哲学、心理学、芸術、
生物学、数学や物理学などさまざまな分野です。

いいですね~
この学問の並びをみただけでも
わくわくゾクゾクしますね!

基礎的な「知の体系」を学ぶこと。

これを通して、
人間とは何かを知ること。

経営大学院でも講義が
印象に残っている教授ほど、
「人間を見ろ!それがエコノミクスだ」
と、言っていました。

考えてみれば当たり前なのですが、
ついつい忘れがちになるんですよね。

今回の本は、
東京工業大学のリベラルアーツで
教鞭をとる講師陣の話です。

わかりやすい解説をすることで
有名な池上彰さんもこの大学の講師ですね。

以前にこのメルマガで紹介した、ハーバード大学卒業の
『ツカむ!話術』パトリック・ハーランさんも講師ですね。
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なんだか東京工業大学って
いますごくがんばっている感じです。

MIT(マサチューセッツ工科大学)をベンチマークに
おいていることは間違いないですね。

MITはめちゃくちゃリベラルアーツ教育に
力をいれている大学です。
どういう科目を大学のミッションに
あわせて設計するかを考える
専門のディレクターもいるそうです。

ただ思うのです。

教養って難しく考えなくても、
興味をもった本をたくさん読めば
いいのにと思うのは私だけでしょうか?

あと付け加えるとすると、

人間を見ること!
できれば、生物も!

教養の恐ろしいところは、
「教養がないね」とは
誰も言ってくれないことです。

自分で勉強するしかありません。

 

 

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『池上彰の教養のススメ』(池上彰著/日経BP社)

<Amazonで購入>
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(以下、池上彰)
世界を知り、自然を知り、人を知る。すると、世の理が見えてきます。

ルールを守るばかりでなく、ルールを創る側に回る。
そのときに必要となるのが教養です。

歴史を学ぶ、というのは、つまり、「普遍を学ぶ」ということです。
もっといえば、「人間を学ぶ」ということです。

哲学を知れば、人が何に怒り、何に脅え、どうすれば心を開き、
どうすれば仲間になるかが見えてくる。

(以下、桑子敏雄)
そもそもリベラルアーツとはギリシャで生まれヨーロッパで育った考え方です。

人間性と社会性。これが人間を構成する2つの柱です。

同じ「水」についても、農業用水は農水省ですが、
飲料水を扱うのは厚生労働省にです。
さらにこの水を発電に使うと、経済産業省の出番になります。

(以下、本川達雄)
論理の言葉とイメージの言葉、両方を使えること。
それこそが「教養がある」ということです。

ほんとうに大切なのは「役に立つ」ではないですよね。
「役に立つ」は手段に過ぎないのですから。
その先に、人間が「幸せになる」かどうか、が目的のはずです。
自然科学は「意味」を問わない。「価値」も問いません。
ところが唯一「価値」がある、「意味」を問う自然科学があります。
それが生物学です。

GDPの何%っていう考え方そのものが、正比例の発想です。
それでは、たぶん実態にあった施策は打ち出せない。
正比例の発想ではダメなんです。
(池上彰:正比例でなければ、なんですか?)
対数の発想です。(略)もっとわかりやすくいえば、
数字のケタが変わったら、さまざまな比率が変わるぞ、という発想です。

生物にとっては常に現実だけが正しい。理想は存在しない。
なにせ生物の都合と関係なく、環境は変化し得るわけですから。

(以下、池上彰)
そもそも「会話」に加われないから。なぜかというと、各国の
政治家たちと語るべき「コンテンツ」を持っていないから。
言い換えれば、「教養」がないんですね。
企業トップでも同じようなことが起きるんです。
仕事のプレゼン用コンテンツ以外に、会話の中身がない。

 

参照:
『池上彰の教養のススメ』(池上彰著/日経BP社)
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
┌───────────────────────────────────┐
├○
├○   いまいちど、自分の土台を見直ししよう。
├○
└───────────────────────────────────┘

たしかにいろいろと振り返ってみると、
なるほどと思うことがありました。

トップをひた走っている人の
教養は半端ない!!
です。

パーティーでぽつんとならないように、
広く私も教養を身につけたいと思います。

ちなみに強力なロジックを展開しながらも
魅力的な人って、古典と哲学書を
おさえている気がします。

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