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BOOK REVIEW書評

『「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる!』(北原 茂実著/講談社)vol.192

本日の一冊は

『「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる!』

(北原 茂実著/講談社)です。

 

『「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる!』(北原 茂実著/講談社)

 

 

ラグ、です。

 

 

リバースイノベーションの匂いを感じます。

そして、BOP(Base of the Pyramid)
の匂いも感じます。

関係者からすると、
賛否両論ある本だと思います。

本を読んで、
へぇ~と思うのは簡単な話で、
そこから自分だったら
どう考えるか。

それが大事な気がします。

・なにがボトルネック?
・それを突破する方法はないのか?
・協力者はいないのか?

頭の中を強く揺さぶられる何かに出会うと、
死ぬほど質問が浮かびあがってきます。

これは、日々の訓練と
コンサルにおける仕事の範疇です。

これからの時代、頭が固いと
本当にきつくなります。

 

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『「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる!』(北原 茂実著/講談社)

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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406272698X/withup-22/ref=nosim

いまの日本にもっとも欠けているのは「産業としての医療」という視点です。

現在、日本の総医療費は約35兆円です。その出所を大まかに分けると、
50パーセントが保険料、15パーセントが患者の窓口負担、
残りの35パーセントが税金からという割合で捻出されています。

日本の医療界には「ドラッグラグ」と呼ばれる問題があります。
日本では欧米の新薬がなかなか許可されず、先端医療が受けられない。

アメリカでは、一人の医師が一日に診る外来患者の数は
多くて10人程度。これに対し、日本の医師が外来で診るのは
60人から100人程度です。

二輪を含む自動車産業の出荷額は約57兆円と、
全製造業の2割近くを占めています。

それでは、どうして日本で医療機器産業が栄えないのか?
日本のお家芸であるはずの精密機器の分野で、
なぜ医療だけが放置されるのか?

アメリカ民間会社の推計によると、
2010年のメディカルツーリズム市場は、
世界で9兆3000億円に達するといいます。

世界の患者は国境を超え始めている。

つまり、日本にはすでに「低コストの医療」と「高品質な医療」
を両立させるノウハウが、十分すぎるほど揃っているのです。

私はかねがね、国家や民族は4本の柱によって支えられていて、
そのうち1本でもなくなれば国は崩壊すると考えています。
国を支える4本の柱、それは農業(第一次産業)、教育、
医療、そして司法です。

まず、日本の医療法人には、投資や海外進出が認められていません。

カンボジアは、国民の平均年齢が22歳と若く(日本は44歳)、
人口ピラミッドで見てもゼロ歳代から20歳代の人口が
飛び抜けて多くなっています。

いまやるべきことはただひとつ、長らく国のお荷物のように
扱われていた日本の医療を、国の基幹産業、輸出産業、
戦略産業として位置づけることです。

病院経営者を「理事長」から「CEO」に変えることです。

参照:
『「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる!』(北原 茂実著/講談社)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406272698X/withup-22/ref=nosim
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
┌───────────────────────────────────┐
├○
├○   強い志は国境を超える。
├○
└───────────────────────────────────┘

医療が産業として進出するためには、
その国に「5つの要件」が整っていなければ
ならないそうです。

1、安定した政権と治安のよさ
2、一定水準のインフラ整備
3、購買力
4、教育水準
5、経済発展と医療水準の乖離

そういえば、
海外で幅広くビジネス展開されている
事業家に聞いたことがあります。

「なぜ、その国を選んだのか?」
と。

すると、真っ先に返ってきた答えは、
「安定した政権だから」
でした。

経営大学院で学んでいた
PEST分析って、最初はつまらなかったけれど
やはり重要なんだなと改めて思いました。

 

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