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BOOK REVIEW書評

『心を動かす音の心理学』(齋藤寛/著)ヤマハミュージックメディア)vol.270

こんにちは、

本日の一冊は

『心を動かす音の心理学』(齋藤寛/著)ヤマハミュージックメディア)です。

 

『心を動かす音の心理学』(齋藤寛/著)ヤマハミュージックメディア)

 

スパンドレル、です。

 

すごく居心地のいい店と、
なんだか落ち着かない店って
ありませんか?

スタッフなどの対応を
排除して考えたとき、
雰囲気を形成するものは
そう、たったひとつ!

音楽です!

すごく印象よかった店を
思い出してください。

どんな音楽がかかっていたっけ?

とすぐには思い出せないくらい
その場にマッチしているはずです。

音楽はあくまでも
その場の人たちの雰囲気を作る
重要な脇役。

ただ、その脇役である
「音」に意識が向いていない
経営者がいるのは
本当にもったいないですね!

音の使い方によって、

●人の買い物のスピードが変わる
●購買額が変わる
●滞在時間が変わる
●顧客層が変わる

わけですよ。

これは心理学であり、
経済学ではないですか!

って話です。

実際に事例として
店にくる困ったお客さんを
音楽を使ってどうやって撃退したか?

まで書かれています。

面白すぎ!

・意外性
・感動
・共感

が私の大事にしているテーマですが、
まさに今日の本は、
「意外性」と「感動」と「共感」の
すべてを私に与えてくれました。

著者は、音環境コンサルタントであり、
音楽心理カウンセラー。

私、この著者にはいいお客さんが
ついているだろうなと直感しました。

なぜなら、通常は内装、メニュー、看板など
目に見えるものに投資します。

目に見えない「音」に意識が向くというのは
感度が高い経営者じゃないと無理です。

「音楽」はそれこそ「読書」と似ている、
と思いました。

このふたつの重要性がわからない人は、

「音楽が無くても生きていける」
「読書しなくたって死なない」

と言う。

私はどちらもなくなったら
つらすぎます。

音で行動を変える!
音が行動を変える!

これって、すごい世界ですよね。

知らないなんて、
本当にもったいない。

 

 

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『心を動かす音の心理学』(齋藤寛/著)ヤマハミュージックメディア)

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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4636855787/withup-22/ref=nosim

 

音楽の要素から考えると、リズムは体と結びつき、
メロディーは脳と結びついています。

つまり、リズム中心の音楽の才能があるということは、
「運動能力」の証となるわけです。

狩猟採取時代には、人間は獲物を採るときに、
目ではなく耳からの情報で判断していました。

音楽は一瞬で感情を揺り動かす。

感情が動くスピードが速いのは、視覚からの情報よりも
聴覚からの情報によります。気を失った人間が意識を
取り戻すのも目よりも耳が先です。

音楽を聴いて気持ちよくなるのは、側坐核と言われる場所の
活動が高まり、ドーパミンの分泌量が増えるからです。

音楽から感動を感じる理由として、
「意外性」の影響が大きいと言われています。

落ち込んでいるときに明るい曲を聴いても癒されません。
まずは、自分の気持ちを代弁してくれるような
音楽を選んでみてください。
自分の精神状態と近い音楽を聴くことによって、
「わかってもらった」という安心感が生まれます。

音楽が持つ「感情の共有」はとても強力です。

私が知るメニエール病を抱える友人のひとりはピアニスト、
もうひとりは絵画の才能を発揮しています。じつは
メニエール病の特徴として「耳が人よりも敏感」であることが
挙げられます。(略)さらに二人とも「絶対音感」を持っています。

クラッシック音楽の最大の特徴は「構造的」であること。
モーツァルトがあれだけ膨大な作曲をこなすことができたのも、
構造がしっかりしているからです。

良い文書には人を惹きつける力がありますが、
このような文章には構造性が多分にあるはずです。
それは、ショパンのように、美しいメロディーの裏にある
綿密に計算された和声構造に似ています。

クラッシック音楽に親しむことによるもうひとつの効果は、
「話し方が変わる」ということです。

そもそも音というのは空気の振動です。

普段の会話でも、どこかに必ず「聴く」という
感覚のクセが出ます。ですから、普段から
些細な音の変化に耳を傾けることが大切なのです。

よほど訓練し、意識している人でない限りは
「声にウソはつけない」のです。
ですから、声にはその人の意識状態が出ています。

 

参照:
『心を動かす音の心理学』(齋藤寛/著)ヤマハミュージックメディア)
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
┌───────────────────────────────────┐
├○
├○   見えない「振動」を感じよう。
├○
└───────────────────────────────────┘

見た目には進化に必要と思えるものの
「副産物」という意味が、
スパンドレル!

これは元々、建築用語だそうです。

ゴシック建築において
アーチとアーチの隙間の三角形のことだとか。

まだまだ知らない言葉がたくさんありますね。

ちなみに私がメルマガを
書き続けられるのは音楽があるからです。

イヤホンをセットして
音楽を聴いているからです。

音楽と本がなければ、
私のメルマガは存在できません。

私はおそらく聴覚派だと思います。

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