『銀行ゼロ時代』(高橋克英 著/朝日新聞出版)vol.522
本日の一冊は、『銀行ゼロ時代』(高橋克英 著/朝日新聞出版)です。
ゼロです。
なるべくなら
行きたくない場所。
「銀行だ」と答える人も
多いのではないでしょうか?
混雑や時間がかかる、
ちょっと書き間違えただけで
あちこち訂正印をおさないといけない。
ああ、面倒くさい。
ああ、時間がもったいない。
そう思う時代も
終わってしまうのでしょうか?
キャッシュレス決済のCMも多い昨今。
どうなっていくのでしょうかね。
働く人が消え、店舗が消える。
GAFAをはじめ
デジタル・プラットフォーマーの
金融界進出が、
日本の銀行に
トドメを刺そうとしている。
と。
やはり気になって
読んでしまいました。
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(みずほFG)では2026年度末までに
1万9000人を削減する。
三菱UFJ銀行では2023年度末までに
6000人程度の自然減を見込み、
三井住友銀行(SMBC)では
2019年度までに4000人弱の
国内人員を削減するとしている。銀行業の根幹が、①人口減少、
②低金利、③デジタル化という
3重苦により、激しく揺らいでいる。ちなみに、フェイスブックの純利益
221憶ドル(2兆4310億円)に対して、
全国銀行115行の2018年度の
当期純利益は2兆2131億円であり、
フェイスブック1社で115行分の利益を
稼ぎ出していることになる。例えば、スマホ決済のLINEPayでは、
預けた資金をすぐに送金できるが、
余った分はLINEに「預金」している
状態になる。銀行預金と異なり、
預金保険法の対象外であり、
万が一の業者破綻時には
「ペイオフ」(元本1千万円と
その利息の保護)は適用されず、
元本毀損の可能性がある。AIレンディング(オンライン融資)とは、
簡単に言えば次のようになる。
法人向け貸出では、
決済や財務情報をリアルタイムで
把握するクラウド会計のデータを、
個人向け貸出では、年収や勤続年数などの
個人情報をAIで分析し、
貸出金利や期間など融資条件を設定するのだ。AIレンディングの利便性やスピード感を
一度体感したユーザーが、
従来型の銀行貸出に戻ることはない。みずほFGは、融資の審査や
決済インフラの安全性確保、
マネーロンダリング対策などの
ノウハウを提供することで、
LINE銀行を黒衣として支え、
データビジネスに活用する目論見だ。ウェルスナビは、資産運用に
かかわる全プロセスを自動化した。もっとも、銀行系だけでなく、
大手ITによるスマホ決済の代名詞と
なっているQRコード決済そのものにも
課題があり、筆者は、
QRコード決済は流行らないとみている。どのキャッシュレス決済手段を利用しても、
最後は銀行口座から引き落とし、
という方程式が崩れることになるのだ。現在各銀行が進めている、
次世代型店舗、軽量店舗、セルフ店舗などは、
残念ながらいずれ行き詰まり全滅するだろう。
なぜか。そもそも顧客にとって銀行店舗は
「出来れば行きたくない」場所だからだ。店舗ネットワークの維持が
不可能になるということは、
言葉を換えれば、実は銀行員の
雇用を維持できなくなるということだ。なお、銀行店舗と銀行員の数は、
比例する。「常に100点を取るように。
それ以下は不可」という銀行の減点主義は、
現在でも変わらず、
銀行カルチャーの根底にあるものだ。実際、「銀行員、転職」と
スマホで検索すると、ずらりと様々な
転職サイトや体験談やアドバイスが出てくる。銀行は、雇用維持→有人店舗維持→
貸出量の追求→競争激化→金利低下→
収益低下→コスト削減→
雇用前提の新規収益企画―
という悪循環に陥っている。参照:
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というわけで、
▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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なにと、なにが比例するのか?
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この本の第4章に、
銀行ゼロ時代を生き残るための
方法が書かれています。
ですがもう時代の流れですからね。
本当にひしひしと
いろんなところでそのような
変化が身にしみます。