『人を見抜く、人を口説く、人を活かす プロ野球スカウトの着眼点』 (澤宮優著/角川書店)vol.211
こんにちは、
本日の一冊は
『人を見抜く、人を口説く、人を活かす プロ野球スカウトの着眼点』
(澤宮優著/角川書店)です。
勘能神経、です。
昔から、
いろんな業界の「目利き」を
尊敬しています。
とくに人間に関しての
「目利き」って本当にすごい!
自分だけの経験に裏打ちされた
「判断軸」をもっていないと、
決断できないと思うのです。
そういえば、
今日の本にも書いてあったな。
「判断しても決断力がない人は駄目」
と。
そうなんですよね、
「判断」と「決断」は違うのです!!
そういう意味では、
今日の主人公たちは
判断して決断できる男たちです。
日の当たらない場所で
重要な仕事をしているスカウトマンの話。
ご存じかどうかわからないですが、
いまの「イチロー」があるのはなぜでしょう?
すべてのスカウトが、
彼を「投手として」だけ見ていたら、
いまのイチローは存在しなかった。
たった二人の男だけが、
そのポテンシャルを見抜いていた。
ただし、打者として。
いや~、ほんとにこれは新書ですけどね、
取材がきっちり行き届いているのが
よくわかる!
単行本以上のものを読んだ気がします。
このノンフィクション作家はすごいわ。
「野球か。自分には興味ないな」
と思った瞬間、
判断だけで終わる人になりますよ!
人間の本質的な部分を語るのに、
業界もなにも関係なし。
世に出てくる男たちは、
アマチュアのときから何が違うか?
ぜひご覧いただければと思う次第です。
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『人を見抜く、人を口説く、人を活かす プロ野球スカウトの着眼点』
(澤宮優著/角川書店)<Amazonで購入>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041104882/withup-22/ref=nosim
人を見抜く(発掘)、人を口説く(交渉)、人を活かす(育成)、
これは組織を運営する上で肝というべきものである。
河西ほど、第一印象を大切にしたスカウトはいなかった。
彼は投手は一球、打者は一振りで、プロで使えるか判断した。
ここで、ぱっと閃くインスピレーションを大事にした。
河西には一つの確信があった。この高校生は将来、太い体格になる。
彼の母親の体格ががっちりしていたからである。
直感、感覚という部類に入るが、データにないものを見るのが、
スカウトの眼力なのだ。
河西が重視したのは、ユニフォームの着こなしだった。
三輪田は、イチローが高校2年生のときに、甲子園大会で初めて見て、
バットコントロールのよさに舌を巻いた。
しかし、イチローが4巡目まで指名されずに残っていたのは、
彼の素材に注目したのが三沢と三輪田の二人しかいなかった、ということだ。
投手ではなく打者という視点から見るスカウトがいたから、
不世出の打者が誕生したとも言える。
数字は客観性があるが、それだけで人を見抜くことはできない。
ベテランスカウトの独特の見方に触れると、数字の盲点を突いた
鋭い鑑識眼があることに驚かされる。
当たった瞬間に、この球ならどちらに跳ね返るか予測して
事前に動ける選手はセンスがある。それはデータには表れない。
それを“勘能神経がいい”と表現するスカウトもいる。
反射神経ではなく、常に先を読む勘が長けた能力のことだ。
ベテランスカウトによれば、シートノックの野手の動きで
打順までわかるという。
「目は口ほどに物を言う」とも言うが、その眼に選手の気持ちの強さは表れる。
河西は部下のスカウトにもよく言った。
「ええか、選手のお母さんを大切にせいよ」
選手の一番の長所、短所を知っているのはスカウトだ。
アマ時代から徹底的にチェックするから、コーチの見立てより確かだ。
監督、コーチは、今すぐ使える人材を欲しがる。(略)だがスカウトは、
今強くなることも大事だが、将来の構想も見据えて獲得に動く。
参照:
『人を見抜く、人を口説く、人を活かす プロ野球スカウトの着眼点』< /span>
(澤宮優著/角川書店)
<Amazonで購入>
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というわけで、
▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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├○
├○ 「ない」ものが見えているか!?
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このたとえがわかりやすい。
「スカウトは漁師。
監督、コーチは料理人。
両方が上手くないと選手は育たない」
(鶴岡一人さんの言葉)
おっしゃる通り!
そうか、
目利きの要素を持つ人というのは、
漁師に近いのだなと納得。
ちなみに鶴岡一人さんは、
監督として通算勝利数1773勝。
史上最多だそうです。