『心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす』ジェラルド・ザルトマン著 vol.80
こんにちは、
本日の一冊は
『心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす』
ジェラルド・ザルトマン著です。
記憶は曖昧です。
私は昔から、よく見かける
定型のアンケート用紙が疑問でした。
なぜかというと、
「これで深層心理がでてくれば誰も苦労しないんだよな」
と思っていたからです。
深層心理というのは、
自分自身も気づいていないし意識化できていない。
もちろんそれを言語化するのはさらに困難。
「どうしてこれを買ったのですか?」
といって、
「それは~~だからです!」
と答えられるはずがない(笑)
ま、だから世の中でインサイトに迫る本が
いろいろあったりするわけです。
認知心理学、脳神経科学、言語学、人類学、
感情と理性、言語表現と非言語表現などは
おおよそ人間の深層心理に迫るために必要な分野。
大作なので夏休みに挑もうと思っていましたが、
面白くてすぐに読んでしまいました。
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『心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす』(ジェラルド・ザルトマン著/ダイヤモンド社)<Amazonで購入>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478502161/withup-22/ref=nosim人々は一般的に言葉では考えない。
メタファーは人間の心の活動を刺激する。ある調査によると、
我々は1分間話す間に約6つのメタファーを使用しているという。我々の行動を命令するのは無意識であり、
それを実行するのが意識である。たとえば、飲料製品の広告にコアラが描かれていたとしたら、
多くの消費者はその飲料は温めて飲むものだと考える。
一方、コアラではなく白熊が描かれている場合は、
それは冷やして飲むものだと考える。ある調査では、清涼飲料の広告にコアラのキャラクターが使われた場合、
消費者に混乱を与えることが明らかになった。たとえば、歯科医紹介サービス会社のフューチャー・ドンティックスは、
ZMET調査を用いて患者が半年ごとに歯医者に
行かないのはなぜか、その理由を調べた。
その結果、患者の多くが、半年ごとに歯科検診に行かなければならない
というのは歯医者が営業目的のためにでっちあげたものだ
と考えていることがわかった。特定の消費者層に共通して見られるコンストラクトの相互関係を
表したものが、コンセンサス・マップである。セグメンテーションは、消費者の思考プロセスが似ていることを
基準に彼らをグループすべきであって、
単体のコンストラクトを基準にしたり、まして購買行動に
関する思考プロセスを間接的に表す代理変数にすぎない
人口統計や購買量などを基準にすべきではない。意味記憶が我々の経験のうちの「何を」「どのように」に
関する記憶であるのに対し、エピソード記憶は
「いつ」「どこで」「だれと」などに関する記憶である。手続き記憶は、後天的に学習した能力を含む。
機能的便益(「このエンジンを使えば、修理費用が安く済む」)
心理的便益(「このエンジンがあれば、荒波の中でも安心していられる」)
社会的便益(「エンジン音が会話を妨害しない」)たとえば、ある男性用シェービングクリームのロイヤル・ユーザーに、
「将来、どうしたら今の製品を使わなくなるか」と聞いてみたところ、
従来(「なぜずっと使い続けているのか」としか質問していなかった時)
とは違う、全く新しい洞察が得られた。参照:
『心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす』(ジェラルド・ザルトマン著/ダイヤモンド社)
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———————————————————–■目次
序
第1章 慣れ親しんだマーケティングからの脱却
第2章 新しいフロンティアへの旅立ち
第3章 顧客の無意識を理解する
第4章 メタファーを介して心脳に語りかける
第5章 先端複合領域から心脳を読み解く
第6章 思考の本質に迫る
第7章 市場の心を理解する
第8章 壊れやすい記憶
第9章 記憶・メタファー・物語
第10章 物語とブランド
第11章 創造的思考のための10の方策
第12章 優れた質問が、優れた答えを生む
終章 新しいマーケティング・パラダイムの構築に向けて———————————————————–
というわけで、
●「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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キュー(合図)の選択がカギ。
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欲張りな私にはぴったりな内容でした^^
そして、企画やコンセプトを練るときに
私がよく使っている手法があるのですが、
そのやり方は間違っていなかったのだなという
確認もできてよかったです。
なぜブランドが「他者の心の中」にしか
存在しないのかがわかります。