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BOOK REVIEW書評

『間抜けの構造』(ビートたけし著/新潮社)vol.189

本日の一冊は

『間抜けの構造』(ビートたけし著/新潮社)です。

 

『間抜けの構造』(ビートたけし著/新潮社)

 

 

息継ぎ、です。

 

 

昔、ちらっと
誰かが言っていたことを
思い出しました。

「うまく泳げない人は、
息継ぎがヘタなんだよ」

というような趣旨でした。

たしかに!

私の知り合いには、
「息継ぎが苦手だから息吸わずに
泳げるところまで泳ぐんだ」

という猛者もおりました。

さらに、私の友人に
剣道がすごく上手い人がいて、
こんなふうに言っていました。

「相手が打ちこんでくる瞬間がわかる」

と。

つまり、息を吸う瞬間が
見えるそうなんです。

すごい!

当たり前ですが、
そこで勝とうと思うと
うまくタイミングを外さないといけない。

深い。

これは「話をする」「ネゴする」場においても
とても大事なことだと思っています。

“間”の世界観。

その深くて
説明しにくい概念。

みなさんだったら
外国人に聞かれたときに
どうやって説明しますか?

 

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『間抜けの構造』(ビートたけし著/新潮社)

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お笑いを制するには“間”を制すること-。

お辞儀がきれいな人に落語が下手な人はいないと思う。

あのテロップが、テレビから“間”を奪っている。

テレビを見ているときに、文字で確認してからじゃないと笑えない。
そんな時代になっているんだろうけど、そうだとしたら
今の人は相当頭が悪いね。

“間”が悪い人というのは、話をしている途中で息を吸っちゃう。
息継ぎが下手なの。自分の頭の中で、
「この話のどこで息継ぎをするか」を考えていない。

上手い人は、相手が呼吸するタイミングで入ってくるよね。

ラジオのことを「シアター・オブ・マインド」とは
よく言ったもので、聴覚だけに訴えかける分、
想像力というか“間”が生じる。

アートというのは、職人芸からの解放なんだ。
それができるのが芸術家。

映画監督の個性というのは、“間”に一番あらわれる。
(略)それは作家にとっての文体みたいなものなんじゃないかな。

「“間”がわかる」「空気が読める」は、
全体をうまくまとめることにはなるけど、
その分、角も丸くしちゃう。

「生と死」というよくわからない始まりと終わりがあって、
人生というのはその“間”でしかない。

参照:
『間抜けの構造』(ビートたけし著/新潮社)

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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
┌───────────────────────────────────┐
├○
├○   「ない」ところに「ある」世界観。
├○
└───────────────────────────────────┘

友人と一緒に食事をしていたときのこと。

食べ終わったあとに、
その友人の携帯が鳴りました。

仕事の関係者みたいでしたが、
そのとき思ったことがあるので
あとでこう聞きました。

「いまの人、仕事できる人じゃない?」

と。

すると、その通りだと言われました。

どうしてわかったのかと不思議がられたので、
「間がいい人だなと思ったから」
と答えておきました^^

 

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