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BOOK REVIEW書評

『俳句脳』茂木健一郎、黛まどか著 vol.21

こんにちは、

本日の一冊は、

『俳句脳』茂木健一郎、黛まどか著です。

 

『俳句脳』茂木健一郎、黛まどか著

 

 

余白に宿る真理は、非常に奥深いです。

 

 

最近、どうやったら
「余白」がうまく書けるのか?と
悩みに悩みまくっておりました。

もちろん、
余白は余白ですから、
「余白を書く」という表現は少しおかしいのです。

ですが、あえて書かない部分に、
気持ちをどう浮き上がらせればよいのか?
と考えていたわけです。

で、そんなときに出会ったのが

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『俳句脳』(茂木健一郎、黛まどか著)です。

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俳句なんて時間がたっぷりある人がするものでは?
と思っていましたが、
ちょっぴり裏切られました(笑)

余白の真理にせまる大きなヒントをもらった1冊です。

 

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『俳句脳』(茂木健一郎、黛まどか著)
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(茂木)
極端にいえば、「古池や蛙飛びこむ水の音」を英語圏の人に
伝える際、単に「At the old pond/A frog dives in/A sound of water」
というより、「Spring has come.」といったほうが、
その句が表す世界により近い、というようなこともあるかもしれない。

(黛)
言葉の上では十七音節しか書きませんが、
あとのことは余白に漂っているのです。
私たち俳人が十七音を紡ぐとは、同時に余白を紡ぐことなのです。

(黛)
見えている物、言っている事、書かれてある文字だけでしか
考えられないと、宇宙の真理には到達できません。
言外、余白、余韻でものをいうのが日本の美であり、
文化だと思います。

(茂木)「余白のスペースは人生に関係あるんですか?」
(黛)「生き方に関係があると思います」

(茂木)
生命の本質は動きであって、動きが生まれるためには
空白や真空があることが必要なんです。

(黛)
芭蕉はこの句を詠むに当たって様々な挑戦をしました。
まず蛙は通常鳴き声を詠むのが決まりでした。
しかしその常識を破って蛙が水に飛びこむ音を描写しました。

(黛)
短い上に型があって制約されています。それゆえに、いっさいの
説明を拒みます。言いたいことはすべて”物”に仮託して
表します。だから「物の文学」、「沈黙の文学」といわれるのです。

(黛)
またジョン・レノンの名曲『イマジン』も俳句の影響を
受けているそうです。

参照: 『俳句脳』(茂木健一郎、黛まどか著)

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というわけで、

 

●「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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己の五感が余白に宿る。

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この本を読んだあと、
思わず「切り絵」の映像が浮かんできました。

はさみでチョキチョキと切っている間は、
何を作っているのかさっぱりわからない。

できあがってもいまいちよくわからない。
(すごい作品ほどそうだと思います)

が、後ろに黒い画用紙をあててみると、

「きゃ~~~すごい!」
「感動!」
という見事な世界が浮かび上がります。

黒と白のコントラスト。

ふと、十七音にそれと同じ匂いを感じてしまいました。

 

  

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