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BOOK REVIEW書評

『ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』 (アレックス・ペントランド著/草思社) vol.328

こんにちは、

本日の一冊は

『ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』 (アレックス・ペントランド著/草思社)です。

 

 

『ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』  (アレックス・ペントランド著/草思社)







エコーチェンバー、です。







タイトルを見て、即買いした本。







社会物理学!







手にとってみれば

たしかにすごい本でした。





マサチューセッツ工科大学(MIT)教授で、

ビックデータ研究の世界的権威。





だけど、

社会物理学ってなんだ?





って話です。





アイデアや情報の流れが

どのような行動変化をもたらすか?

を考える学問ですね。





「モノの流れ」ではなく「アイデアの流れ」で

読み解いていく。





アイデアが社会的学習を通じて、

人々の間をどのように伝わっていくのか。





生産性、創造的な成果を

どうやって決定づけるのか?

を解き明かすもの。





いろんな面白い事例があるのですが、

コールセンターの生産性がもっとも

上がった取り組みは何だったと思いますか?





はい、正解は

「個人単位」での休憩ではなく

「チーム単位」での休憩をとらせたこと。





です。





こうすることで、

個々のチーム内でおこなわれる

エンゲージメントが増えた!





ということ。





交流のパターンと生産性の相関が

ありましたね、という話です。



その他、いろんな事例があります。





・イノベーション

・ビッグデータ

・意思決定

・ネットワーク

・エンゲージメント

・コミュニティ

・生態系





などというキーワードが

ビジネスの中心にある方は

目を通しておくといいと思います。

 

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『ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』

(アレックス・ペントランド著/草思社)

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最良のアイデアを持っているのは、他人のアイデアを

最もよく取り入れることのできる人なのである。



社会物理学とは、情報やアイデアの流れと人々の行動の間にある、

確かな数理的関係性を記述する定量的な社会科学である。



アイデアとは、望ましい状態を生み出すための戦略

(行動およびそれが生み出すもの、そしていつ行動を取るか

を判断する仕組み)を意味する。



価値ある一連のアイデアは、「行動習慣」となり、「速い思考」を

実現するために使われる。



常に創造的で深い洞察力を持つ人々は、「探究者」なのだ。

彼らは長い時間をかけ、新しい人々や新しいアイデアを探求する。

しかし「最良の」人々やアイデアを見つけようとはしない。

「異なる」視点を持つ人々、「異なる」アイデアを探そうとするのである。



アイデアの流れの速さは、ソーシャルネットワーク構造内の変数や、

人々が互いに及ぼしあう社会的影響力の強さ、個々人の

新しいアイデアに対する受容性の高さといった要素によって算出される。



アイデアの流れの速さは社会的学習によって決まる。

それこそが社会物理学が成立する理由だ。



コミュニティの集団的知性は、アイデアの流れによって生まれる。





公正で安定した社会を築きたいのであれば、市場における競争ではなく、

人々の間の交換ネットワークに注目しなければならない。



来たるべき超ネットワーク社会には3つのデザインの規準が

あると私は考えている。社会効率、業務効率、そしてレジリエンスだ。





参照:

『ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』
(アレックス・ペントランド著/草思社)

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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!

┌─────────────────────────┐

├○

├○  探求心をなくさないようにしよう。

├○

└─────────────────────────┘





本書にあったポイント、

「アイデアの流れを左右する」ものを

3つあげておきます。



(1)ソーシャルネットワークの構造



(2)アイデアを伝える人物の社会的影響力の強さ



(3)新しいアイデアに対する感受性の強さ



です。



さりげなく書いてありますが、

(3)はポイントですよね。



「受け手」の感受性が機能していないと、

ダメだよねってことになるわけです。

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