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BOOK REVIEW書評

『オープン・イノベーションの教科書』(星野達也著/ダイヤモンド社)vol.301

こんにちは、

本日の一冊は、

『オープン・イノベーションの教科書』(星野達也著/ダイヤモンド社)です。

 

『オープン・イノベーションの教科書』(星野達也著/ダイヤモンド社)

 

脱却、です。

 

 

4月から、
火曜配信になりました!

そして今日はその第一弾。

私が好きなテーマです。
イノベーション!

そのなかでも
オープン・イノベーションに特化して
書かれた本です。

これは面白い。

なにがいいといって、
この著者の専門はなんと、
「ダイナマイトによる岩盤発破の最適化」。

ですがマッキンゼー出身なので、
コンサルタントですね。

ただ、この人の本の行間から、
「モノづくり愛」が伝わってくるのです!

よく読めば、
「モノづくり企業を強くする」という
ミッションがこの人を動かすモチベーション。

国内の事例も豊富。
海外の事例も豊富。

技術と技術がどうやって出会うのか?
という提案書の書き方に至るまで
おさえられています。

例えば、100カ国以上で320万台を突破した、
フィリップスが開発した
「ノンフライヤー」も、
実は独自開発ではなかった!

ということ。

オランダの中小企業が持つ技術を、
フィリップスが導入して実現したわけです。

「自前主義」にこだわっていると、
時代に取り残されていきます。

なぜか?

市場のスピードに追いつかない。
商品を投入できなければ、
キャッシュが回らない。

でも、研究開発に莫大な資金がいる!

どうしよう。

ではビジネスにならない。

この本を読んで思ったのですが、
技術と技術をいかに出会わせるか?
という目利きが必要。

さらに、わかる人にはわかる、
という提案書の書き方(メッセージの入れ方)が
重要なのだということです。

事例として数千億企業から面談依頼があり、
見事にその技術要件にこたえた
ハタ研削(セラミック加工)の
第5章を読んでください!

その1枚の写真で会社の命運が動く。
震えがきますよ!

 

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『オープン・イノベーションの教科書』(星野達也著/ダイヤモンド社)

<Amazonで購入>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478039224/withup-22/ref=nosim

ノンフライヤーはオープン・イノベーションから生まれた

オープン・イノベーションの先進企業として語られるP&Gも、
もともとは90年代に敢行した大リストラの結果として研究者が
大幅に減ってしまい、研究開発力を補完する目的で
オープン・イノベーション戦略(P&Gでは「コネクト&ディベロップ戦略」
と呼ぶ)をとったことがきっかけだった。

世の中に800万人いると言われる研究開発人材のなかで、
日本におけるその数は86万人。たかだか11%にすぎない。

商品化が早まることで、当初予定していた売上計上のタイミングも
早まることとなり、競合との差別化やキャッシュフローの点で
有利になるだけでなく、リソースを次の開発に向けることが
できるため、そのインパクトは絶大である。

「企業内部と外部のアイデアを有機的に結合させ、価値を創造すること」
というオープン・イノベーションの定義において、
「企業」を「国」に置き換えてみるとどうだろうか。

ステップ1 社外に求める技術の選定(Want)
ステップ2 技術の探究(Find)
ステップ3 技術の評価(Get)
ステップ4 技術の取り込み(Manage)

意外と大きな落とし穴になるのが、和製英語である。

略語にも注意が必要だ。

昨今、素材メーカーは、これまでのように「つくったものを売る」
という素材売りのビジネスから、市場のニーズに合わせて
「売れるものをつくる」というビジネスにシフトしている。

またブリジストンとは、味の素がバイオマスからつくるイソプレンを
中間材料として、ブリジストンの重合技術と組み合わせ、
天然ゴムに近い合成ゴムの製造に成功。今後、タイヤへの応用を進める。

「日本で最もオープン・イノベーションが進んでいる業界はどこですか」
という質問を頻繁に受けるが、私は迷わず、「医薬品業界です」
と答えている。

海水の塩分濃度は3.5%だが、求める技術はそれを0.15%まで
下げればよいのである。ちなみに日本の水質基準では、
0.035%まで下げないと飲料水とは認められない。

参照:
『オープン・イノベーションの教科書』(星野達也著/ダイヤモンド社)
<Amazonで購入>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478039224/withup-22/ref=nosim
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というわけで、

 

▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
┌───────────────────────────────────┐
├○
├○    そのチャンスをつかめるか?
├○
└───────────────────────────────────┘

人が何かを成し遂げるためには
必ずどこかにふとした「きっかけ」が存在します。

それが誰かとの出会いだったり。
一冊の本との出会いだったり。
魅了してやまない土地だったり。

私は思うのです。

「きっかけ」というのは些細なことです。

まばたきしているうちに
見逃してしまうかもしれない。

でも私はそれをしっかりとらえる
生き方をしていこうと思っています!

 

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