『子どもの脳を傷つける親たち』(友田 明美著/NHK出版)vol.436

2018年01月16日

本日の一冊は、
『子どもの脳を傷つける親たち』(友田 明美著/NHK出版)です。

『子どもの脳を傷つける親たち』(友田 明美著/NHK出版)


マルトリートメント、です。


配信が遅くなりました。
すみません。

さっそく本題にいきましょう!

今回の著者は、
30年小児精神科医として、
子どもの発達の
臨床研究を続けてきた医師。

子どもの脳を変形させてしまう
原因について書かれています。

身体的暴力よりも、
言葉による暴力の方が
子どもにとっての
ダメージが大きいそうです。

虐待という言葉ではなく、
マルトリートメントという言葉を
耳にすることが多くなるかもしれません。

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しかし、科学的に見たとき、
「こころは“脳”にある」と考えます。

大人の不適切なかかわりによって、
子どもの脳が変形するということが、
長年のリサーチから明らかになってきたのです。

(略)わたしたちの研究では、
強者である大人から、弱者である子どもへの
不適切なかかわり方を「虐待」とは呼ばすに
「マルトリートメント(maltreatment)」
と呼んでいます。

言葉による脅し、威嚇、罵倒、あるいは
無視する、放っておくなどの行為のほか、
子どもの前で繰り広げられる
激しい夫婦げんかもマルトリートメント
と見なします。

児童虐待防止法第二条では、
虐待を大きく四つに分けて定義しており、
わかりやすく説明すると以下のようになります。
1.身体的虐待
2.性的虐待
3.ネグレクト
4.心理的虐待

ちなみにアメリカでは、親子が一緒に
お風呂に入るのは性的虐待だとされています。

子どもにとって親に認められることは、
人生の基盤になります。

子どもは、暴力や暴言の被害に
直接あっていなくても、それを目の前で
見せられ、聞かされている時点で被害者なのです。

わたしがアメリカ・ハーバード大学と
共同研究を行ったところ、子ども時代に
DVを目撃して育った人は、脳の後頭葉にある
「視覚野」の一部で、単語の認知や、
夢を見ることに関係している「舌状回」
という部分の容積が、正常な脳と比べ、
平均しておよそ六%小さくなっている
という結果が出ました。

その萎縮率を見てみると、身体的なDVを
目撃した場合は約三%でしたが、
言葉によるDVの場合、二〇%も
小さくなっており、実に六~七倍もの
影響を示していたのです。

視覚野は目の前のものを見るだけではなく、
映像の記憶形成とも強くかかわる
場所だと考えられています。つまり、
「視覚的なメモリ容量の減少」に
つながっている可能性があります。

脳内で必要な情報を伝達するには、
シナプスを適度に刈り込み、
残ったシナプスを丈夫に
育てていくほうが効率的です。

子どものトラウマ処理の技法としては
「トラウマフォーマスト認知行動療法(TF-CBT)」
や「眼球運動による脱感作と再処理法・EMDR
(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)」
の有効性も示されています。

(略)高いレジリエンスを発揮する
子どもはみな、ある種の「保護因子」
をもっているといいます。

また、発達障害の子は、成長とともに
症状が落ち着く傾向にあるのに対し、
愛着障害は、適切なケアを施さないと
症状が改善されないという点も見逃してはいけません。

親や身近な大人が子どもに対して
「積極的に使いたい三つのコミュニケーション」
があります。
1.繰り返す
2.行動を言葉にする
3.具体的に褒める

わたしたちの研究でも、子どもの脳を
診ているだけでは不十分だと感じ、
親の脳のリサーチにも力を入れるようになりました。
その一つが養育者のリスク管理です。

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というわけで、




▼「共感・意外性・感動」の法則を解き明かす!
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言葉の取扱いには注意しよう。
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視覚野の容積が減少している、
というのは衝撃的でした。

第一次視覚野は、
ワーキングメモリに相当するもの。

被害者はこの容量を減少させることで
苦痛をともなう記憶を脳内に
とどめないようにしているのではないか?

という話でした。

いろいろと考えさせられる
一冊でした。

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